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平成14年9月30日 外務省は、平成14年度南西アジア青年招聘計画に基づき、8月31日から9月11日まで南西アジア7カ国(インド、スリランカ、ネパール、パキスタン、バングラデシュ、ブータン、モルディブ)の青年49名を、我が国に招待しました。実施した主なプログラムは、以下の通りです。1.秋篠宮同妃両殿下御引見 両殿下との御引見は、南西アジア青年にとって、本件プログラムの中でも特別な機会でした。日本に到着して間もない、少し緊張した面持ちの南西アジア青年に対し、両殿下はにこやかに語りかけられ、ご歓談は和やかな雰囲気で進みました。広島でのホームステイへの期待、南西アジア文化などについて言葉が交わされました。ネパールからの参加者が、ネパール皇太子殿下のご伝言を殿下に伝える一幕もありました。南西アジア青年からは、両殿下の穏やかな、素晴らしいお人柄に感銘を受け、日本の皇室とご引見の機会を頂いたのは、とても貴重な体験だったといった感想が寄せられました。 2.歓迎レセプション 今村外務大臣政務官主催の南西アジア青年歓迎レセプションには、南西アジア青年と、青年フォーラム日本人側参加者、在京大使館員、招聘関係者を合わせた約100名が出席し、賑やかな日本と南西アジアの交流の場となりました。今村政務官の歓迎挨拶では、南西アジアと日本との関係の重要性が強調されました。続いて各国代表によるスピーチが行われ、自国紹介、青年フォーラムへの抱負と期待などのメッセージが伝えられました。特にスリランカ代表からは、日本の和平プロセスに対する貢献に感謝の気持ちが伝えられました。 3.日本・南西アジア青年フォーラム 2002年度招聘プログラムの中心となったのは、3日間に亘って行われた日本青年(32名)と南西アジア青年の討論会、日本・南西アジア青年フォーラムです。「世界の平和と安定にむけてー日本と南西アジアで協力してできることー」という全体テーマの下、「南西アジアの地域安全保障とテロリズム」「南アジアの経済発展と世界経済、日本の役割」「民主主義、教育、貧困」「相互理解と文化交流の拡大」の4つの分科会に分かれ熱心な話し合いが行われました。特に、参加者に今回のテーマに関するエッセーを書いてもらい事前に互いの考え方を知るなど十分な準備を行ったこともあり、当日の議論は専門性の高く、充実したものとなりました。1日目には、谷野・元駐印大使による基調講演が行われましたが、同講演は日本と南西アジアの歴史と現状を分析し、将来の日本と南西アジアの協力の可能性を探る内容で、その後の分科会の議論の土台となりました。2日目には分科会、3日目には全体会が行われ、分科会では、カシミール問題などについて、白熱した議論が展開された後、最終的には互いの意見の違いを乗り越え、深夜に及ぶ議論の後、全ての分科会で提言文書がまとめられました。3日目の全体会では、各分科会における議論が報告され、最終提言(英文)が採択されました。最終提言は、地域の安定のための各国間対話の重要性、日本のODAの継続への期待、多様性を重視した社会発展、日本と南西アジアの文化交流への提案など16ページにわたるもので、世界の平和と安定に向け、日本と南西アジアが将来どのように協力していくべきかを提示する内容的に非常に充実した指針となりました。 4.首都圏・地方視察 東京では、東京タワー、お台場、築地魚市場見学、歌舞伎鑑賞、江戸東京博物館見学、浅草観光を行い、また、大田区の中小企業見学を行い、日本の伝統と先端産業の両方を体験する機会を持ちました。 広島では、原爆資料館見学、被爆者の講話というプログラムの他、現地でホームステイを体験し、被爆の体験を学ぶことで平和の尊さを再認識したほか、日本人の等身大の生活を身を以て体験する機会となりました。 その他、京都(清水寺や、金閣寺の見学、友禅染の体験)、大阪も視察し、日本の様々な土地の表情に触れました。 5.参加者の感想 青年フォーラムでは、「日本と南西アジアの同世代の人々が、お互いの意見を交換し合うことで、互いの価値観を学ぶことができ、各テーマについての見識も深まった」、「議論をしていくにつれ、南西アジアの全ての国々が同じ様な問題を抱え、その解決に向け努力していることがわかった」、「帰国後、フォーラムの成果を政府に提言として提出し、フォローアップをしていきたい」等の感想が寄せられ、広島でのプログラムについては、「被爆者による講話の生々しさに胸が苦しくなり改めて平和の大切さを認識した」、「ホームステイは日本の日常生活を体験できる貴重な機会だった」といった感想が寄せられました。 6.最後に 以上のように、平成14年度南西アジア青年招聘計画は、ホストファミリー、青年フォーラム日本人参加者など、関係者の方々の貴重な御協力を得て、大きな成果を上げました。本招聘計画の参加者が、今回日本で培った人脈と経験を生かして、日本と南西アジアの交流の一層の拡大に寄与し、将来の日・南西アジア間の信頼関係の強化へとつながることを期待します。 |
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