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平成14年度南西アジア高校生招聘計画(結果概要)

平成15年3月13日

 外務省では、2000年に南西アジア諸国を歴訪した森総理大臣(当時)の提案を受け、南西アジア地域の将来を担う高校生の日本に対する理解を促進し、国民レベルでの交流を深めることを目的として、2月2日から11日まで、10日間にわたり南西アジア6カ国(インド、スリランカ、ネパール、パキスタン、バングラデシュ、モルディブ)の高校生25名、引率教師5名を、日本に招待しました。実施した主なプログラムは、以下の通りです。


1.歓迎レセプション(2日目)

 日出外務大臣政務官主催の南西アジア高校生歓迎レセプションには、南西アジア高校生と、高校訪問先の墨田川高校の教諭及び生徒、在京大使館員、招聘関係者を合わせた約100名が出席し、高校生を中心とした若いエネルギーが溢れる雰囲気のレセプションとなりました。日出政務官の歓迎挨拶では、南西アジアと日本の若い世代間の交流の大切さが強調されました。その後引き続き行われた各国代表のスピーチでは、自国紹介の後、この日本滞在に向けた強い関心と意気込みが感じられました。スピーチの後には、各国の歌や踊りが披露され、賑やかで活発な、高校生ならではの会となりました。


2.地方視察(6日目~10日目)

 参加者は広島、京都の2都市で地方視察を行いました。
 広島の原爆資料館を見学した彼らは、核兵器の悲惨さを目の当たりにして目に涙を浮かべ、またある被爆者の講話を聴き、その「人を憎まず戦争を憎む」という言葉に感銘を受けていました。その後の平和公園では、平和への祈りを込め、一人一本ずつ献花を行いました。2002年は、核能力を有する印「パ」間で緊張が高まり、核戦争の危険性まで議論されましたが、こうして、インド、パキスタンをはじめ、南アジアの未来の指導者に、核戦争の恐ろしさを身を以て実感してもらうことは、南アジア地域の平和と安定のために非常に意義深いことです。また、広島ではホームステイを体験し、それぞれが日本の家庭で温かく迎えられ、参加者は、日本の生活様式に触れ、ホストファミリーの親切で優しい対応に感謝の気持ちを表していました。京都では、清水寺、友禅染め、茶の湯を体験しました。茶の湯は、静けさのなかでお茶を頂く心に日本の美を感じたという感想もありました。


3.環境関連施設の視察(4日目)

 環境、特に南アジアでも深刻なゴミ問題について考えてもらう機会を持ってもらうため、中央防波堤埋立処分場、新江東清掃工場、夢の島熱帯植物園を一日をかけて回りました。それぞれの場所で、ゴミの埋立、焼却、焼却熱の有効利用といった3段階を順に視察した参加者は、ゴミの処理の過程がこれほど細分化されていることに驚いた、ゴミ処理システムがこれほど整っているからこそ、都市を清潔に保つことが可能なのだと実感した、等の感想を寄せました。一日を費やして環境関連施設を回った彼らは自国に帰って今回の経験を将来に生かし、環境に配慮した生活を送りたいとの決意を述べていました。


4.高校訪問(5日目)

 東京滞在最後の日には、高校訪問が行われました。都立墨田川高校を訪れた南アジアの高校生は、書道や英会話の授業参加を始め、校内の施設見学、日本の高校生との交流会を行いました。書道を体験し、好きな言葉を漢字で表現した参加者は、漢字の美しさ、日本文化の奥深さ、魅力に触れることができたと喜んでいました。体育館や屋上プール、コンピュータールームといった校内を視察した被招聘者は、充実した校内施設に感嘆の声を上げていました。日本の高校生との授業参加及び交流会は、多くの南西アジアの高校生が今回最も楽しみにしていたということで、大いに盛り上がりました。英会話の授業では互いの国の言葉で挨拶を教え合い、各国紹介では、それぞれが予め準備した地図や絵といった資料で自国紹介を行いました。バングラデシュからの参加者は民族衣装を纏い、踊りを披露し、また、インドからの参加者は、インド人の俳人の詩をメロディーに乗せて歌い、美しい調べを聴かせました。続いて日本の高校生の側からも、武道の実技披露、校歌斉唱、折り鶴教室、若者文化の紹介など、次々と日本の様々な面を紹介していく趣向に富んだプログラムとなりました。


5.参加者の感想

 全日程を終え、参加者からは、「高校訪問などを通した、将来を担うこの世代同士の交流は、日本と日本の今後につながると思う。」「日本の人々の温かな心、もてなしの精神に触れ、この国が先進国として発展したことの理由がわかった気がした。」といった感想が寄せられました。また、日本との関係だけでなく、南アジア地域の各国間の高校生が行動を共にしたことで、南アジア地域のお互いへの理解も深まったとの意見もあり、本プログラムは、若い世代間の国際交流に大きな役割を果たしました。


6.最後に

 以上のように、南西アジア高校生招聘計画は、視察先高校の教諭・生徒の方々、ホームステイの方々他各方面の関係者方々の貴重なご協力を得て、大きな成果を上げました。今後も、南西アジア地域との21世紀における友好協力が幅広く発展することを期待します。


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