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第6回日・スペイン・シンポジウムの概要


1.日時:平成14年11月25日(月)及び26日(火)


2.場所:東京(三田共用会議所)


3.日程

 11月25日(月) 【開会式】
【議題1】「サラマンカ・リストのフォローアップ」
【議題2】「二国間関係の強化」
 (1) 議員間交流:議員外交の重要性の高まり
 (2) 経済交流:貿易・投資促進のための課題と目標
 (3) 学術・文化・スポーツ団体間の交流強化とネットワーク形成
 (4) 地方自治体間交流

 11月26日(火) 【議題3】国際問題に関する意見交換
 (1) アジア情勢(北東アジア、中国情勢等)
 (2) 欧州及びアジアにおける政治経済統合の比較
 (3) 環境問題(愛・地球博を含む)
【討論】「国際問題における日・スペイン協力の方向性」
【閉会式】


4.参加者

(1) 日本側(座長以下あいうえお順、敬称略)

田中克之(駐スペイン大使、座長代理)
浅居誠雄(物産リヤドロ株式会社取締役副社長)
飯塚和憲(JETRO理事)
伊佐山建志(日産自動車株式会社副会長)
今井義典(NHK国際放送局局長)
江崎桂子((財)日本スペイン協会常務理事)
逢坂 剛(作家)
大高保二郎(早稲田大学教授)
小倉純二(日本サッカー協会副会長、国際サッカー連盟理事)
小関洋治(和歌山県教育委員会教育長)
梶原 拓(岐阜県知事)
片山圭之(丸亀市長)
金森茂一郎(関西日本スペイン協会会長、在大阪スペイン名誉領事)
小林良三(住友商事市場業務部副部長米州・欧亜・アジア大洋州総括)
佐渡勝美(産経新聞外信部次長)
清水憲男(上智大学教授)
高垣 佑(東京三菱銀行相談役、日西経済合同委員会委員長)
辻  宏(パイプ・オルガン建造家)
鼓  直(スペイン言語文化センター長、法政大学名誉教授)
永井慎也(国際交流基金専務理事)
濱田滋郎(スペイン音楽こだまの会会長)
林屋永吉(元スペイン大使)
平井卓也(衆議院議員、友好議連事務局長)
深澤 哲(日本政策投資銀行国際部課長)
吉田文彦(朝日新聞論説委員)
渡辺泰造(2005年日本国際博覧会日本政府代表)

(2) スペイン側

イオン・デラリーバ(カサ・アシア館長、座長代理)
ハビエル・コンデ(駐日スペイン大使)
パブロ・ブラボ(国立国際博覧会協会会長)
グスタボ・デ・アリステギ(下院外交委員会民衆党理事)
アントニオ・ロペス(サラマンカ大学日・スペイン・センター長)
ホアキン・デ・アリステギ(外務省東アジア次長、西日財団事務局長)
ハビエル・エスパルサ(BBVAトレード日本事務所ビジネスデベロップメント・ヘッド)
アルフレド・サマリエゴ(ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行東京駐在員事務所代表)
アウレリアーノ・トレス(サンタンデール・セントラル・イスパノ銀行東京駐在員事務所所長)
ゴンサロ・フォンセカ(物産リヤドロ(株)代表取締役社長)
ホァン・ルイス・ゴンサレス((株)ザラ・ジャパン店舗開発部長)
ツネヒコ・タムラ(ユーロ・ジャパン・インベストメント(株)社長)
イグナシオ・アギーレ・デ・カルセル(在京大文化担当参事官)
アントニオ・カラスコサ(在京大経済貿易担当参事官)


5.結果概要

1. 11月25日はまず、 日・スペイン協会名誉総裁であられた高円宮殿下御薨去に際し、1分間の黙祷が捧げられた。議題1「サラマンカ・リストのフォローアップ」では、前回シンポジウムで作成された「サラマンカ・リスト」のフォローアップ状況について報告が行われた。また、第7回シンポジウムをスペイン・バルセロナのカサ・アシアにて開催することが提案された。
 続く議題2「二国間関係の強化」では、(1)議員間交流:議員外交の重要性の高まり、(2)経済交流:貿易・投資促進のための課題と目標、(3)学術・文化・スポーツ団体間の交流強化とネットワーク形成、(4)地方自治体間交流につき活発な議論が行われた。

(1) 議員間交流:議員外交の重要性の高まり
 首脳、議会、外交委員会、友好議連等、あらゆるレベルにおいて政治交流を深めることの重要性について講演があった。また、2002年9月の日西友好議員連盟のスペイン訪問の意義について言及された。

(2) 経済交流:貿易・投資促進のための課題と目標

(イ) まずスペイン側から、日西間の貿易関係について、対日輸出は大幅に増加してきたものの依然としてスペイン側の輸入超過であり、対日輸出の促進のためには日本におけるスペイン商品のイメージ作りが課題である旨述べた。また、投資関係については、経済規模(GDPは世界第2位)・成熟度(安定的、競争力が高い)等の観点からも、日本市場は引き続き西にとって重要であること、対日投資促進のためには、継続的で長期的な視野にたったアプローチを行うことが重要であり、今後、西企業に日本市場の魅力や構造を紹介し、参入が困難であるとの日本市場のイメージを払拭するためにも、特に、スペインにおける西企業向けのプロモーションに力を入れていくことが効果的である旨の講演が行われた。

(ロ) つづいて日本側より、日西間の投資関係を中心に講演を行い、西における最近の日系企業の動きとして、(a)自動車部品産業、(b)科学製薬分野、(c)電気・エレクトロニクス分野等への投資が活発であり、今後期待できる分野であること、また、スペインからの対日投資については、ファッションブランドの「サラ(ZARA)」や高級陶磁器の「リヤドロ(LLADRO)」等成功例もあり、マーケティングのやり方次第で日本市場でも十分成功を収めることが出来る旨述べた。
 また、スペインの投資環境の変化についても触れ、スペイン側からは、EUの大国としてのスペインへの新たな投資の魅力(例:人材の質の高さ他)をPRしていくことが重要であろう旨述べた。
 最後に、スペインと中南米、日本とアジアの間の深い繋がりについて触れ、第三国市場での両国の協力関係の強化の重要性について述べた。

(ハ) 参加者による自由討論においては、中南米市場における日西間の協力を促進するための委員会を設置すべき、との発言があった。また、スペイン政府側への要望として、(a)新規の投資に対する支援(投資税制や優遇措置等)、(b)硬直的な労働条件の改善、(c)産官学間の研究開発面での支援を求める意見等が提示された。

(3) 学術・文化・スポーツ団体間の交流強化とネットワーク形成
 スペインにおいて日本研究学科(東アジア研究学科)が近い将来設立される予定であることを念頭に、(イ)スペインにおける日本人指導者の不足、(ロ)高度な語学・文化教育の必要性、(ハ)スペインにおいてアジアへの関心を更に喚起する必要性、を指摘しつつ、(ニ)文化交流において、既に評価されている伝統的文化のみを紹介する偏重を改めるべきであること、及び(ホ)情報ネットワークへの配慮等、各関係機関の連携を呼びかけるコメントがあった。一方、日・スペイン間にある留学生の交流の不均衡に触れつつ、文化交流とは人間の価値観や生活様式、考え方を紹介することであり、豊かな歴史・文化を有する日・スペイン両国において、文化・学術交流を二国間交流の柱とすべき旨の発言があった。続く討論においては、サッカー、テニス、ゴルフ等のスポーツ交流の活性化、カサ・アシアの活動への期待、言語教育を通じた交流、マスコミ間の協力、一定の政策に基づいた文化交流を行うべきであること、等について活発な議論が行われた。

(4) 地方自治体間交流
 国境を越えた「local to local, region to region」の交流の重要性についての発言、バルセロナに開館するカサ・アシアの紹介があった。討論においては、和歌山県熊野古道とサンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼の道との姉妹道提携、及び、丸亀市とサン・セバスティアン市の姉妹都市提携の紹介が行われた。更に、今後の二国間文化交流においてカサ・アシアとの協力体制を期待する意見もあった。

2. 11月26日の議題「国際問題に関する意見交換」においては、シンポジウムの場において初めて「国際問題」に関する意見交換が行われ、アジア情勢、欧州及びアジアにおける政治経済統合の現状、愛・地球博等の議題についてそれぞれ議論が行われた。イラク、北朝鮮、アフガニスタン問題についても話が及んだ。日西協力を目指し、国際問題を初めて議題として取り上げたことをスペイン側は高く評価していた。
 最後に、今回のシンポジウムで出された提案をまとめた文書である「東京リスト」が策定された。議員間交流の再活性化、日・スペイン間双方向の投資の拡大、両国間の文化・学術交流の拡大、国際問題における日西協力、等が主な項目となっている。


6.東京リスト

1.政治/ Pilar politico

(1) 政治対話の強化。移民問題、高齢化社会、ITの利用等についての意見交換。
(2) 議員間交流の再活性化。特に、スペイン側議員連盟の創設及び訪日。


2.経済/ Pilar economico

(3) 日西間双方向の貿易・投資の拡大、このための政府の支援策、促進策、障害となる制度及び労働慣行等の除去。
(4) 三極協力に係る委員会の創設。
(5) 愛知万博2005年の準備作業のフォローアップを行う。
(6) 観光の振興。


3.シビル・ソサエティー/ Pilar de la Sociedad Civil

(7) 西日財団の強化。
(8) ASEFの枠内における二国間協力。
(9) スポーツ分野における交流。
(10) 周年行事に向けた準備の実施(フランシスコ・ザビエル生誕500周年、ドン・キホーテ出版400周年等)。
(11) 地域間交流、姉妹都市関係。


4.文化/ Pilar cultural

(12) 日・スペイン間の文化・学術及びそれ以外の分野における交流の拡大、日本人研究者のスペインへの派遣、セルバンテス協会の東京でのプレゼンス拡大。日本の伝統文化及び現代文化のスペインへの紹介。
(13) シンポジウムとマスコミ。文化・学術交流における実施主体間の情報共有、ネットワーク作り。


5.国際関係/ Pilar de las relaciones internacionales

(14) 国際問題における日西協力。


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