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2004年6月6日~8日まで、エクアドル・キトにおいて第34回米州機構(OAS)総会が開催された。同会合には、ガビリアOAS事務総長、グティエレス・エクアドル大統領(ホスト国)、OAS加盟34カ国外相が出席した他、37オブザーバー国・44機関の代表及び、特別参加者として市民団体等が出席した。
我が国よりは、オブザーバーとして平松駐エクアドル大使、伊藤参事官、池田在米大書記官、津田中南一事務官他が出席した。
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同総会においては、メインテーマである「社会開発、民主主義、及び汚職の影響」に関する各国の取り組み状況及び米州における協力の具体策について議論が行われ、米州における貧困撲滅・民主主義の強化のためには汚職の追放が不可欠との点で意見が一致した。また、汚職との闘いに向けた「社会開発、民主主義、及び汚職の影響に関するキト宣言」が採択された。
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今次総会においては、ハイチにおける民主体制の回復に関する決議他計13の決議が採択された。また、ベネズエラにおける大統領罷免国民投票の実施、フォークランド諸島の領有権に関する問題、ボリビア・チリ間の「海への出口問題」、コロンビアにおけるパラミリタリーの問題等につき議論が行われた。
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2期10年に亘りOAS事務総長を務めたガビリア氏の後任として、初の中米出身の事務総長となるロドリゲス元コスタリカ大統領が選出された(本年9月就任)。
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OAS総会における初の試みとして、各国外相及び市民社会団体との対話が設けられ、米州域内協力の強化に市民社会団体が果たす役割の重要性につき再確認された。
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同様にOAS総会において初めて、「オブザーバー国との対話」が開催され、OAS事務局及び加盟国よりオブザーバー国への感謝が表明されると共に、新規拠出に関するセレモニーが開催された。我が国は上位拠出国の一員としてOASの活動を評価する旨の挨拶を平松駐エクアドル大使が行った。
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