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平成14年度青年招聘
(第2回東アジア・ラテンアメリカ・
ヤングリーダーズ・シンポジウム)
概要と評価


平成14年12月16日




12月4日から14日の10泊11日間、日本において実施。東アジア及び中南米27ヶ国より各国1名ずつ、計27名の東アジア・ラテンアメリカ協力フォーラム(FELAC(注))担当官等が参加。

本研修の中で、「第2回東アジア・ラテンアメリカ・ヤングリーダーズ・シンポジウム(以下「シンポジウム」)」を開催(10日より12日)。シンポジウムは、FEALACの対話を促進するために日本が独自に開催するプロジェクトの一つ。

その他、日本企業視察、ホームステイを含む地方旅行等を実施。

被招聘者間の交流促進及び対日理解の促進という観点から、非常にレベルの高いプログラムであった。

(注)東アジア・ラテンアメリカフォ-ラム(FEALAC): 日本を含む東アジア・大洋州及び中南米諸国の30カ国で構成される、地域間協力のためのフォーラム。2001年、チリにて開催された第1回外相会合をもって発足。


1.今次研修の概要

(1) 研修日程

(イ) シンポジウム

12月10日より12日までの3日間、湘南国際 村センター(神奈川県)にて開催。

第2回の今回は、「東アジア・中南米地域間協力の将来的方向性」を本テーマとし、FEALACの果たすべき役割やFEALACの枠組みの下で取り組むべき課題等につき、3グループに分かれて自由な討議を行った。

写真1
(ロ) 訪問、文化体験等

横浜市を訪問し、国際交流につき政府間交流のみでなく、地方自治体間交流など様々なレベルでの国際交流に関する見識を深めた。

トヨタ自動車への視察・訪問等を通じて日本経済についての見識を深めたほか、地方旅行において多角的な面から日本の文化に触れた。

特に、ホームステイにおいては、実際に日本の一般家庭において日本人の日常生活を体験することができ、被招聘者から非常に貴重な経験になったとのコメントがある等、被招聘者は日本に対し好印象を持つことが出来た。

(2) 被招聘者

(イ) 中南米諸国より14名

ブラジル、アルゼンティン、ペルー、チリ、ウルグァイ、パラグァイ、ボリヴィア、メキシコ、コスタ・リカ、ヴェネズエラ、コロンビア、エクアドル、エル・サルヴァドル、パナマ

(ロ) 東アジア(及び大洋州)諸国より13名

韓国、中国、豪州、ニュージーランド、ミャンマーを除くASEAN諸国(タイ、インドネシア、シンガポール、フィリピン、マレイシア、カンボディア、ヴィエトナム、ブルネイ、ラオス)


2.今次研修の評価

(1) シンポジウム

 本件シンポジウムでは、各グループよりそれぞれの討議を踏まえたレポートが提出され、FEALACにおいて今後取り組むべき課題として、民間セクター、学界、NGO等との対話の拡大、両地域の共通問題に関する協力の拡充、web-siteの活用、より明確なFEALACプロジェクトの実施、等の提言がなされたところ、以下のような成果があったと言える。

(イ) 各国外務省のFEALAC担当官を招聘し、FEALACの将来的方向性を検討するための自由な討議の場を提供したことで、参加者間の相互理解が深まっただけでなく、結果として、各国が今後FEALACへの取り組みを検討する際の材料を提供することができ、FEALACの対話プロセスに貢献した。

(ロ) 今後のFEALAC・SOM等において結果を報告することにより、日本がFEALACにおけるプレゼンスを維持・拡大し、イニシアティヴを発揮するための手段として活用できる。

(ハ) 今後も継続していくことにより、両地域の若手行政官等が定期的に集まる唯一のものとして、APECやAPPF等と並び、日本の対アジア太平洋・中南米地域外交を重層的に発展させる上でその一翼を担うことが期待される。

(2) その他

 東アジア諸国と中南米諸国よりの被招聘者が溶け込むか否かは今次研修の当初の懸念事項であったが、結果的に特に大きな問題もなく、歴史、生活習慣、文化等の違いを乗り越え、被招聘者間の個人的友好関係が深まった。特に、今回はシンポジウムを合宿形式で行ったため、通常のプログラム以上に被招聘者同士の交流の機会が増え、友好関係の増進に大きく寄与した。
 また、日本としても、このような地域交流の強化の場を積極的に提供することは当該地域における日本の地位向上にとり極めて有意義であるとともに、被招聘者は今次研修を通じて日本の歴史、文化、伝統等への関心を深めており、将来日本との交流を促進する役割も期待される。


3.今後へ向けた検討課題

(1) 何を目的とするのか?

 ヤングリーダーズ・シンポジウムは上記2.(1)のとおり一定の成果があったが、一方で、若手行政官レベルの参加者による意見交換は、参加者の啓蒙にこそなれ、内容面で実際のFEALACの対話に貢献する程の結果を求めるのは難しいと言わざるを得ない。
 しかし、他方で、本研修ほど多様な国の若手行政官が一堂に会し、交流を行う機会は稀であり、その意味において本研修は非常に意義があると言える。例えば、1ヶ国(もしくは数カ国)より数名を招聘し研修を行う場合と比べ、被招聘者自身の「国際交流」への意識が高まり、被招聘者相互の交流が深まる上、相対的に日本に対する意識も高まり、被招聘者の多面的な対日理解が深まるといった効果が生まれる。
 ついては、本研修を2003年度以降も継続するに際し、被招聘者間の交流促進というプログラム本来の意義を重視することが重要であると考えられる。



写真2
(2) 被招聘者の年齢制限

 今次研修の複数の被招聘者より、本研修の改善点として、年齢・経験等が近い者を招聘した方が良いという指摘があった。今次研修においては、FEALAC担当官であることを最重視し、本来の年齢制限(35歳以下)を越える被招聘者もいたが、より深い友好関係を構築する場を提供するためには、例えば被招聘者を入省5年以内の行政官に限定するなどといった制限を設けることも検討すべきであると考えられる。



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