日・EU市民交流年にあたる2005年、ラトビアでは梅若研能会による能公演、雪と氷の対話展、新世代アーティスト展、沖縄伝統舞踏公演、そして日本映画祭など多岐に渡った文化事業を展開することができました。
10月に行われた能公演では、フレイベルガ大統領をはじめ多くの要人の出席を賜り、沖縄伝統舞踏公演とともにラトビアにおける日本の伝統芸能への関心の高さをあらためて伺わせるものとなりました。また、11月に開催された日本映画祭ではこれまでのクラシックな作品に加えて比較的新しい作品も上映したことによって、日本映画の新しい世代の作品に触れてもらえることができ、ラトビアのメディアをはじめ大変素晴らしい評価を得るものとなりました。更には、新世代アーティスト展では、新進気鋭の若手芸術家たちの斬新で非常にユニークな作品を展示したところ、多くの若い人達から絶大なる反響を呼びました。こうした新しい試みは、日本に関する情報がまだ限定的であるラトビアの人々にとって日本を理解する上で全く違った印象を与える機会となったようです。
こうした文化行事と平行して、首都のリーガにてサッカー日本代表とラトビア代表の国際親善試合が行われたり、2006年の春には在日本ラトビア大使館が開設されることが決定したりと、今年度は日本ラトビア関係を濃密にするイベントが相次ぎ、ラトビアにおいて日本の存在感がこれまでになく高まることとなりました。
ラトビアにおいて日本はまだまだ偏った印象を抱かれていますが、様々な分野において日本文化を紹介することで今後日本への理解がより正しくより深まっていくことを期待しています。 |