中 国 側 |
日 本 側 |
○この時、馬木秀志副領事が武装警察詰所にやってきて、彼らにどこから来たのか、と中国語で尋ねた。この時ずっと中国語の回答が無かった5名のうち1名が中国語で「北朝鮮人であり、家族である」と述べた。その際、馬木に手紙を一通手渡した。馬木は手紙を読み、その手紙をこの男性に返した。この時、中国側の武装警察は110番通報を行い、馬木副領事は電話をかけ始めた。 |
●午後2時30分頃、総領事館からの連絡を受け外出先より戻った警備担当副領事が、武装警察詰所内に入り、男性2名、幼児を含む女性3名がいるのを確認した。同副領事が、中国語で国籍とどこから来たのかを尋ねたところ、男性の内の1名が、中国語で北朝鮮と答えた。そこで、5名の関係を質問したところ、同じ男性が、他の4名は自分の弟、妻、娘、母親であると紹介した。同副領事は、総領事に携帯電話でその旨報告し、今後の対応につき指示を仰いだ。
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○約5分後、中国側の110番警察のパトカーが到着し、馬木副領事は少し待つように言い、再度電話をかけた。
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●午後2時50分頃、瀋陽市公安局の警察車両1台が到着し、武装警察詰所の前に横付けされた。その後、武装警察官が5名の両脇を抱えるようにして詰所から出てきそうになったため、警備担当副領事は、待つように中国語で何回も繰り返し、両手を大きく広げて入口をふさぐことにより、身振りで彼らの動きを制止し、詰所内部に押し戻した。その後、武装警察官が再度5名を詰所から出そうとしたため、警備担当副領事は、再び待つように中国語で言った。
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○しばらくして、中国側の110番パトカーが彼らを連行しようとした。また、しばらくして、馬木副領事は彼らを連れていって良いと述べた。この際、馬木副領事は我が方官憲にお辞儀をし、中国で何度も「ありがとう、ありがとう」と述べた。
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●警備担当副領事は、中国大使館公使、総領事の電話による指示を受け、広げていた両手を下ろし、武装警察詰所入口をふさぐ形になっていた体の向きを変えた。この後、午後3時過ぎ、5名は横付けされていた警察車両に乗せられ、現場を去って行った。その際、総領事館員が武装警察官に対して、感謝の意を表明した事実はない。
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