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デジタル・オポチュニティーに関するASEMセミナー
(概要)

平成13年3月

全体の模様

議論の内容

1.社会的ニーズを満たすIT

 本テーマに関する討論は、個人の主体性を向上させ、社会の構成員一人ひとりにデジタル・オポチュニティーを最大限享受する力を与える道具としてのITの重要性を中心に議論が進められた。参加者は、高齢者、障害者、低所得者の社会参加や「コミュニティ」の活性化を実現する上でITがもたらす機会について特に強調した。
 議論においては、教育機関にインターネット・アクセスを提供する努力や、インターネットを通じて教育を提供する努力はITの便益を社会の各層に行き渡らせる上で有益な手段であるとして高く評価された。特に田舎において一般国民をインターネットに慣れ親しませる上で「コミュニティ・アクセス・センター」を立ち上げることの実用性が留意された。高い長距離電話料金はインターネットへのアクセスを拡大する上で克服すべき課題である旨認識された。参加者の中には、英語がインターネット言語として圧倒的な勢いで利用されていることから、英語ベースの情報を活用できない人々が不利な立場に置かれていることを指摘し、現地語で情報を広めることの重要性を強調する者もあった。IT普及における政治的リーダーシップの重要性も認識された。

2.ITインフラ

 本テーマでは、既存のITインフラを整備・拡充し透明性を向上させる上での市場自由化と競争促進の必要性を中心に議論が展開した。通信ネットワークの爆発的な成長と発展は、民間セクターの努力から社会的利益を最大限引き出すために新たな規制の枠組みを必要とする旨留意された。
 参加者は、ITインフラの構築にあたっては、各国の地理的特徴が十分考慮されるべきことを認識した。特に人口が分散している国にとって、光ファイバー・ネットワークへの移行にともなう多大な費用が困難を投げかけていることが留意された。インターネットの規制の問題も議論され、インターネット・フィルタリングといった最近の事例も取り上げられた。開発における活動主体がITに優先順位を認めるよう働きかけていくことの必要性も指摘された。EUにおける地域統合による成果の報告もなされた。

3.人的資本-意識・知識・教育

 人的資本をテーマとする討論においては、社会の全てのセクターに対するIT関連のトレーニングと教育の重要性が強調された。参加者は、人的資本の開発がダイナミックで生産的な情報社会の創造において不可欠であることについて意見が一致した。国民の意識向上を目的とした国家政策に関しプレゼンテーションが行われ、電気通信やインターネットへの安価なアクセスの重要性が再度強調された。
 人間のニーズに応じた機械のカスタマイズが、特に高齢者や障害者にとって重要であることが指摘された。技術的な側面ではなく、インターネットの人的コミュニケーションの側面が強調された。情報のボーダーレスな流れという文脈において、潜在的な文化的摩擦の問題も取り上げられたが、全ての文化が世界に対して情報発信可能ということから、ITとインターネットは異文化間の相互理解を向上させる他にはない機会を提供していることが強調された。

4.政策環境と政府の役割

 各国のIT政策の策定やその過程における困難について幾つもの有益なプレゼンテーションがなされた。経済状況、IT発展の程度、人口等様々な要因がIT政策に関係することが指摘された。
 様々な国が、デジタル・ディバイドを解消し、国民が情報社会に参加する機会を提供するための異なった基準を策定していることが留意された。明確に定義されたデータに基づく意味のあるベンチマークの重要性が留意された。最後に、デジタル・ディバイド解消におけるASEM参加国の努力がASEMの枠組みで報告されるべきである旨提案がなされた。



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