7. |
閣僚は、進行中のWTO交渉のいくつかの分野における進展を認識したが、他の問題の進展が遅いことに対し懸念を表明した。閣僚は、いくつかの重要な事項に関する期限が守られていないことや、そのことがカンクン閣僚会議へ道に深刻な懸念となっていること、および、すべての当事者が交渉を期限までに終了するために必要な進捗を確保する努力が必要であることに留意した。
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8. |
閣僚は、DDAが成功裡に開始された後、よりよい、またバランスのとれた国際経済環境への貢献においてASEM参加国が果たす独特の役割を想起した。閣僚は、WTOのもとでの強力で、開かれていて、透明な、そして公平な多角的貿易体制への強いコミットメントを再確認し、貿易をさらに自由化しルールに基づく多角的貿易体制を強化することにより、世界経済を再活性化するために野心的なラウンドを成功裡に終了させることの重要性を強調した。
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9. |
閣僚は、開発の側面、および開発途上国および後発開発途上国のニーズといったDDAの主要事項をとりあげ続けることの重要性を再確認した。この関連で、閣僚は、DDAにおいて開発問題をとりあげる努力がさらに必要である点を認識し、開発途上国がDDA交渉により効果的に参加し、WTO協定を実施するための技術支援およびキャパシティ・ビルディングを強化する必要性を強調した。
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10. |
閣僚は、アジアおよび欧州にとり、協力してこれら課題に向かい、ドーハ作業プログラムのすべての点で建設的に協力する強い政治的意思を示すことが不可欠であることを強調した。閣僚は、ドーハ閣僚宣言においてマンデートされた2005年1月1日までに幅広く均整のとれた一括合意に達することを目標とし、カンクンにおいてよい結果を確保するために緊密に協力することを合意した。カンクンへの準備として、ASEM参加国は、すべてのWTO加盟国に対し、前向きに本質的問題の交渉や作業に臨むためにより柔軟性および責任感を示すこと、およびそのことによって、農業および非農産品市場アクセス、TRIPSおよび公衆衛生、特別かつ異なる扱い(S&D)、実施、紛争解決了解、環境、地理的表示(GI)、4つ全てのシンガポール・イシューおよび他の作業プログラムに関する事項に関し、カンクン前およびカンクンにおいて必要な決定を行うことを確保するよう要請した。
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11. |
閣僚は、ASEM WTO専門家間でのDDAに関する実り多い協議(2003年1月ハノイおよび2003年6月パリ)、および2003年に東京で開催された多角的および地域経済関係に関するASEMシンポジウムに注目した。閣僚は、中国で開催予定の農業協力に関するハイレベル会議の成功に期待を表明した。
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12. |
閣僚は、今後も引き続きWTO専門家による会合を開催することを決定し、経済調整国に対し、カンクン閣僚会議後、協議プロセスの方向性や見通しを定めるため、ASEM参加国と協議することを課した。
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13. |
閣僚は、WTOへの普遍的なメンバーシップを支持するとともに、彼らの特定な条件や必要性を適宜考慮しつつ、相互に受入可能な市場アクセス・コミットメントや、WTO規則の遵守を目指し、現在行われているベトナムの加盟交渉を加速すべき点で合意した。
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14. |
ASEM参加国は、カンクン閣僚会議を成功させるべく必要なプロセスを確保することを約した。
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