ASEM第5回外相会合 大量破壊兵器及びその運搬手段の拡散防止に関する政治宣言 (仮訳)
2003年7月24日
- ASEM外相は、国際の平和及び安全を維持するために、関連する国際条約に従って、軍縮並びに核・化学・生物兵器、及び関連する物質、機器及び技術の拡散防止に関する努力を継続する重要性を強調する。外相は、また、テロリストがそれらを入手または開発することを防止する重要性を強調する。この点に関し、外相は、関連の国際条約が包括的に及び非差別的に履行されることの重要性を強調する。また、外相は、これらの条約に対するより広範な参加を得ることに対する誠実なコミットメントを表明する。外相は、この分野において更なる努力を行うようコミットする。
- 外相は、国際的な核不拡散体制の礎として、また核軍縮を追求する上で必要な基盤として、核兵器不拡散条約(NPT)及びその普遍化と完全な遵守の決定的な重要性を再確認する。この点に関連し、外相は、1995年の運用検討延長会議及び2000年の運用検討会議において、合意された義務を遵守するよう、すべての締約国に対し呼びかける。また、外相は、2005年に開催予定である第7回NPT運用検討会議の成功の重要性を強調する。
- 外相は、包括的核実験禁止条約(CTBT)の最も早い発効及び同条約の発効までの核兵器の実験的爆発またはその他の核爆発に関するモラトリアムを達成するため、遅滞なく、かつ無条件に、かつ各国憲法手続に従った同条約の署名及び批准の重要性及び緊急性について意見交換する。
- 外相は、2002年9月にCTBTフレンズ外相会合において発出された外相共同声明を歓迎し、同条約第14条に従い本年開催予定であるCTBT発効促進会議の成功に向けた努力を呼びかける。
- 外相は、IAEA保障措置協定、及び該当する場合にはその追加議定書の普遍的な参加及び完全な遵守の重要性を強調する。この点に関連し、IAEAの保障措置制度の更なる強化に向けた一連のセミナー及び会議の成功裡の開催を歓迎する。
- 外相は、生物兵器禁止条約(BWC)及び化学兵器禁止条約(CWC)の普遍性及び完全な実施を促進する共同の努力を継続することを決意する。外相は、CWCの第一回運用検討会議の成功を歓迎するとともに、2002年11月に締約国間で合意された今後の3年間のための作業計画を含め、BWCの規定の完全な実施のために更に協力することを決意する。
- 外相は、大量破壊兵器の運搬能力を有する弾道ミサイルの拡散がもたらす脅威を深く懸念する。この関連で、外相は、国際的な平和及び安全に対する貢献として、2002年11月における弾道ミサイルの拡散に立ち向かうためのハーグ行動規範(HCOC)の立ち上げに留意し、バランスがとれ、かつ非差別的な方法で、ミサイルに対する包括的なアプローチをとる必要性を認識する。
- 外相は、アジア及び欧州における大量破壊兵器及びその運搬手段の拡散がもたらす脅威に対処するため、二つの地域の間及び地域内の諸国の間において不拡散、軍縮及び核、生物及び化学技術の平和利用に関する対話と協力を促進することを決意する。
- 外相は、大量破壊兵器、ミサイル並びにその関連する物質、機器及び技術の拡散を防止するための効果的な輸出管理の重要性を強調する。外相は、同時に、輸出管理が、物質、機器及び技術に関する平和目的の協力及び支援を妨げるべきではないことに合意する。
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