ASEM第4回外相会合
インド・パキスタン情勢に関する宣言
平成14年6月
ASEM外相は、昨月のインド・パキスタン関係の悪化について深刻な懸念を表明した。両国間の緊張の高まりは、国境及び管理ライン付近に、最近、兵力が展開されたことにより更に悪化しているが、これは、この地域全体及び地域を越えての意味を持つものである。
外相は、テロを平和の敵として非難し及びその犠牲者に同情の意を表明した。外相は、インド・パキスタン間の緊張緩和のための最初の一歩として、この地域のテロリストのあらゆる活動を速やかに終止させることを求めた。外相は、テロに立ち向かうというパキスタンのコミットメントを歓迎する一方、同国が、そのコミットメントを実施するために、緊急に更なる措置をとるよう期待した。
外相は、インド及びパキスタンに対し、緊張を緩和し、予想不可能な結果をもたらしうる現在の対立の進行を逆転させるために、必要なあらゆる方策をとるよう促した。この文脈において、外相は、両国に対し、直ちに対話を再開するよう促すとともに、現在の危機を共に克服するよう両国の協力を強化し、及び平和的な交渉を通じて紛争を解決するよう求めた。また、外相は、国際社会に対し、この地域の緊張緩和のための努力を強化するよう求めた。
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