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アフガニスタン各派代表者会合

平成13年12月6日

1.概要

 アフガニスタン各派代表者による新政権樹立に向けた協議のための会合が、国連の呼びかけにより、ドイツのボン近郊にて11月27日(現地時間、以下同じ)から12月5日まで開催された。
 会合には、アフガニスタン内外の4つの主要アフガニスタン人グループと国連の代表者が参加した。この他、多くの主要関係国の外交団(日本よりは、野村駐独大使をはじめとする在独大使館員)がオブザーバーとして開・閉会式及び署名式に出席し、会合の推移を会場外でフォローした。
 会合は非公開で、全体会合の他、アフガニスタン各派間、あるいは国連と各派代表団の間で個別の会談を行う形で進められた。会合では、11月13日にブラヒミ国連事務総長特別代表が発表した構想に基づき、新政権樹立のプロセスや治安維持の方策につき議論が続けられた結果、各派が合意に達し、12月5日に合意文書への署名式が行われた。(合意文書の概要)

2.参加者

 11月27日に国連が発表した参加者リストによると、アフガニスタン各派からの参加者(代理、アドバイザーを含む)は以下のとおり。

(1) 北部同盟(United Frontとして参加):26名(女性2名)
カヌニ「内相」等
(2) ローマ・グループ:19名(女性2名)
ザーヒル・シャー元国王を中心とするグループ
シラート教授(元国王のブレーン)等
(3) サイプラス・グループ:10名(女性1名)
元国王と一線を画した在外アフガニスタン人勢力。イランが支援している模様。ジャリール氏(ヘクマティアル元首相の女婿)等
(4) ペシャワール・グループ:7名(女性1名)
パシュトゥン人主体、元国王に近い勢力
ハミド・ゲラニ氏(ゲラニ・アフガニスタン和平国家統一会議代表の息子)等


 また、国連からは、ブラヒミ事務総長特別代表、ヴェンドレル副特別代表(国連アフガニスタン特別ミッション所長)、ファウジ報道官、高橋政務官(顧問)、川端政務官ら11名が出席した。

3.合意の概要(ボン合意)

(1) 暫定政権は対外的にアフガニスタンを代表する。暫定政権は、暫定行政機構(内閣に相当)、緊急ロヤ・ジェルガ(国民大会議、伝統的な諮問機関)招集のための特別独立委員会、最高裁判所からなる。
(2) 暫定政権の中心となる暫定行政機構は1名の議長(首相に相当)、5名の副議長を含む30名(閣僚に相当)からなる。
(3) 暫定政権設立後6ヶ月以内に、緊急ロヤ・ジェルガがザーヒル元国王により招集され、国家元首の選定等、移行政権につき決定。移行政権設立後18ヵ月以内に憲法制定ロヤジェルガ招集。
(4) アフガニスタン各派は、国連マンデートの下にある国際治安部隊のカブール周辺への早期展開を承認するよう国連に要請。各派は国際治安部隊の展開地域から全ての武装勢力を撤退させることを誓約。
(5) 暫定行政機構の議長はカルザイ氏(パシュトゥーン人、元外務次官、現在アフガニスタンにてカンダハール攻防戦を指揮)。その他のメンバーは未定。
(外相にアブドッラー北部同盟「外相」、内相にカヌニ北部同盟「内相」が決定との報道はあるも未確認。)


4.今後の見通し・課題

(1)暫定行政機構のメンバーの確定
(2)現地で実際に合意に沿って暫定政権が樹立、運営されるか
(3)治安維持のための多国籍部隊の派遣と受け入れ
(4)国際社会がタイムリーな復興支援プランを打ち出せるか


目次


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