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日米外相会談概要

平成14年1月20日

 田中外務大臣は、1月20日午後6時より約50分間、東京で開催のアフガン復興支援国際会議出席のために来日中のパウエル国務長官との間で、同会議場内において日米外相会談を行った。同会談の概要以下の通り。

【同席者】 米側:ベーカー駐日大使他
当方:高野外務審議官他


1.日米関係、テロとの闘い

(1) パウエル長官より、今般アフガン復興支援国際会議という重要な会議を主催し、また共同議長を務められ、小泉総理、田中大臣及び日本国民に感謝、また、テロとの闘いに関する日本の支持・支援を改めて感謝、特に小泉総理の勇気ある支援に感謝、日米二国間関係は、安全保障、経済分野等を中心に強固なもの、総理の進められている小泉アジェンダを米国としては全面的に支持、世界経済における日本のリーダーシップを期待、総理のASEAN訪問時のシンガポールにおけるスピーチに非常に感銘、日本のASEANにおけるリーダーシップを高く評価する旨述べた。

(2) 田中大臣からは、9月11日以降の米国内の復興、及びテロとの闘いの強化に敬意を表する、日本国内でも特措法を成立させ、自衛隊による協力支援活動等、他国艦船への補給も可能となった旨述べた。

(3) 田中大臣より、自分は先日沖縄に行った、普天間基地使用期限についての米国の立場は良く承知しているが、普天間飛行場の移設・返還につき米国と良く協議していきたいと述べたのに対し、パウエル長官も、使用期限についての双方の立場はお互いに良く承知しているが、普天間飛行場の移設・返還については良く協議していきたいと述べた。
 また、田中大臣より、日米地位協定の運用改善につき緊密に協議していきたい旨述べたのに対し、パウエル長官は、重要な問題を早急に解決したい旨述べた。

(4) また、田中大臣より、BMDに関する日米共同技術研究について緊密に協力したい旨述べたのに対し、パウエル長官は、先日モスクワにおいてプーチン大統領との間でABMの話をしたが、引き続き露や中国との間でミサイル防衛について話をしていきたい旨述べた。


2.テロとの闘い、アフガン和平・復興支援

(1) パウエル国務長官より、先般カブールを訪問したが、現地の復興ニーズは非常に高い、現地の治安の問題は非常に重要であり、カルザイ議長とも話をしたが、アフガンが国家としての国軍と警察を整備することが必要であろうと述べた。

(2) 田中大臣より、自分も先日、アフガン国境に近いパキスタンを訪問したが、治安の他に、地雷除去、水、教育、インフラ整備等が重要であり、自立を目指すことが大事であろう旨述べた。


3.地域情勢

(1) 中東和平

 田中大臣より、現状を大変憂慮している旨述べたのに対し、パウエル長官は、米国としては、ブッシュ大統領の国連スピーチやズィニ特使の派遣等に見られるように様々な努力をしているが、和平を進めようとするたびに、爆弾事件、そしてバス襲撃事件、更に今般のパレスチナ武器密輸問題が起きている、特に今般の武器密輸問題は深刻であると述べた。
 また、田中大臣はイスラエル・パレスチナ双方の自制が重要である旨述べ、大臣及び長官との間で、アラファト議長の対応が重要なことで意見が一致した。

(2) インド・パキスタン

 田中大臣より、自ら両国の外相と電話会談し良い協議が出来たことが紹介された。パウエル長官は、自分も両国を訪問し良い協議が出来たことを紹介するとともに、外交努力の時間ができたと思っている、緊張緩和に向けてのポイントの一つはインドの要求している20人のリストへの対応であり、現状は1週間や10日前よりも良い旨述べた。

(3) 東チモール

 田中大臣より、2002年3月を目途に約700名規模の自衛隊施設部隊が東チモールヘの派遣に向けて準備中であることが紹介され、パウエル長官より高く評価する旨述べた。

(4) 北朝鮮

 パウエル長官より、米国としては何時でもどこでも北朝鮮と話をする用意があることが紹介された。


4.その他

(1) 田中大臣よりCTBT及びUNESCOについて提起され、パウエル長官より、CTBTについては現時点では実験を再開する意向はないが権利は保有する旨、UNESCOへの復帰については現在財政的な側面も含め鋭意検討中である旨説明があった。

(2) また、奄美大島沖の不審船事案について、パウエル長官より、報道等を見ているがと水を向けられ、田中大臣より、現在、関連情報の収集・分析等に努めているところである旨述べられた。


5.結び

 最後に、パウエル長官より、日米はいろいろな形で結びついているが安全保障分野は両国の本質的な絆(" essential glue ")である、在沖縄米軍の問題等立場に違いにある問題もあるが、対話を通じそれら問題を解決していきたい旨述べ、会談が終了した。


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