人間の安全保障基金による出稼ぎ労働者の多いコミュニティにおける
HIV対策に対する支援について
平成16年11月24日
- わが国政府および国連は、11月24日(水)、国連開発計画(UNDP)がタイにおいて実施する「出稼ぎ労働者の多いコミュニティにおけるHIV対策」プロジェクトに対し、人間の安全保障基金を通じ、総額103万1,009ドル(約1億1,200万円)の支援を行うことを決定した。
- このプロジェクトは、季節的要因や仕事を求めて地方から都市部に流入する人々が不安定な社会的地位、貧困や家族との別居生活によるモラルの低下を背景にHIVの脅威に晒されやすいとの認識の下、人々のHIVに対する知識を高めることを目的に、タイ北部および北東部コミュニティにおいて以下の支援を実施するものである。
(1) |
個人、家庭、コミュニティを対象に出稼ぎ労働に伴うHIVの危険性を周知するための活動
(イ) |
プロジェクト発足のためのワークショップをバンコクで開催。 |
(ロ) |
HIVの影響に対する認識を高めるための地方コミュニティ向けの集会の開催。 |
(ハ) |
HIV予防のための知識の普及活動の実施。 |
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(2) |
コミュニティを基礎とする所得創出を通じた持続性のある経済基盤の構築
(イ) |
コミュニティの主導による所得創出活動の立案を支援。 |
(ロ) |
所得創出活動のマネジメント技術を指導。 |
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(3) |
HIV/AIDSに罹患している人々のためのコミュニティを基礎とする治療、カウンセリング活動の実施
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- このプロジェクトの実施により、コミュニティの強化およびHIVの影響に対する認識の高揚を通じて、地方から都市に流入するタイの人々への支援がはかられることが期待される。
(参考)
人間の安全保障基金は、1999年3月にわが国の主導により国連に設置された信託基金であり、現在までに総額約290億円を拠出している。これまでも、この基金を通じ人間の生存、生活、尊厳に対する多様な脅威に対して人間の安全保障の視点から取り組む国連関係国際機関の多くのプロジェクトを支援してきている。
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国際社会協力部 政策課 |
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