人間の安全保障基金によるエチオピアにおける「食糧安全保障特別プログラム」に対する支援について
平成16年9月15日
- わが国政府および国連は、9月15日(水)、国連食糧農業機関(FAO)がエチオピア連邦民主共和国において実施する「食糧安全保障特別プログラム」に対し、人間の安全保障基金を通じ、総額128万ドル(約1億3,900万円)の支援を行うことを決定した。
- このプロジェクトは、慢性的な食糧生産と家計所得の低迷を克服することを目的に、エチオピアにおける食糧供給が不安定で旱魃に遭いやすい7地域の6,000の貧困世帯を対象に支援を行うものである。
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プロジェクトの実施体制および地元スタッフ・関係者の能力強化を支援 |
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農民の参加促進と技術・財政管理能力の訓練を通じたコミュニティ開発を支援 |
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灌漑設備の修復、灌漑施設を使った農業および水管理のための研修の実施 |
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農家の食糧生産力と所得を増加させるための新しい品種や技術の導入を支援 |
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既存のマイクロ・クレジット機関に対する追加融資、施設の整備および預貯金を実施するための機能強化策を実施 |
- 先般のG8シーアイランド・サミットでわが国を含むG8諸国はエチオピア等「アフリカの角」地域における飢餓の循環の打破、農業生産性の向上、農村開発の促進に対する支援を表明した。今回のプロジェクトの実施により、農業生産の安定化を通じて、エチオピアにおける貧困農家の慢性的な食糧不足や低所得が改善されるとともに、コミュニティの強化が図られることが期待される。
(参考)
人間の安全保障基金は、1999年3月にわが国が国連に設置した信託基金であり、現在までに総額約259億円を拠出している。これまでも、この基金を通じ人間の生存、生活、尊厳に対する多様な脅威に対して人間の安全保障の視点から取り組む国連関係国際機関の多くのプロジェクトを支援してきている。
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国際社会協力部 政策課 |
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