ボスニア・ヘルツェゴビナのモスタル市における「オールド・ブリッジ(スタリ・モスト)」修復記念式典について
平成16年7月22日
- ボスニア紛争中に破壊された「オールド・ブリッジ(スタリ・モスト)」の修復を記念する式典は、7月23日(金)、ボスニア・ヘルツェゴビナ南部のモスタル市において開催される。
- この式典にはわが国より有馬龍夫政府代表が出席する。
- 今回開催される式典はボスニア・ヘルツェゴビナの戦後復興を象徴する行事であり、1995年のデイトン合意後、ボスニア・ヘルツェゴビナの和平履行評議会のメンバーとして、和平履行に積極的に貢献しているわが国としても、祝意を表するために政府代表の派遣を決定したものである。
(参考)オールド・ブリッジ(スタリ・モスト)
1556年、モスタル市の中央を流れるネレトバ川に美しい石造りのアーチ橋が建設された。この石橋は現地の言葉で「古い橋」を意味するスタリ・モスト(英語でオールド・ブリッジ)と呼ばれ、モスタル市の名の由来となった。スタリ・モストは長さ27.5m、高さ18mでセメントを使わず、鉄鉤で石を組み立てたと言われている。
モスタルの旧市街はボスニア紛争による被害が最も大きかった場所の一つで、ボスニア人とクロアチア人の戦闘がネレトバ川を挟んで行われ、オールド・ブリッジは補給路になっているという理由で爆薬が仕掛けられ、93年11月、クロアチア勢力により完全に破壊された。その後、ユネスコ事務総長等の呼びかけに応え、破壊された石を川から回収し、「平和と民族和解の象徴」として再建が行われることとなった。
モスタル市は、首都サラエボの南西約70Kmに位置する歴史都市で、1482年にオスマン・トルコに占領されたため、多くのモスクが点在する等、トルコの影響が強く見られる。
|