人間の安全保障基金によるアフガニスタンにおける農業プロジェクトに対する支援について
平成16年6月16日
- わが国政府および国連は、6月16日(水)、国連工業開発機関(UNIDO)が実施する「農業生産性の向上および補助所得創出活動の促進を通じた戦禍を被った地域社会における人道上の不足を解消する上での支援」プロジェクトに対し、人間の安全保障基金を通じ、87万6,579ドルの支援を行うことを決定した。
- このプロジェクトは、国内避難民、帰還難民、元兵士、貧困層などの戦争被災民を抱えるアフガニスタンのガズニ及びヘラートにおいて、住民の能力強化を行うもの。
(1)農業生産の向上のための簡便な農機具・加工機具の提供
(2)農機具の維持・修繕、大工、仕立等に必要な技術訓練
(3)食品加工、鍛冶屋等の所得創出活動の立ち上げによるコミュニティー強化
- このプロジェクトの実施により、アフガニスタンの被災民が農業や起業により自立して生計を維持し、緊急物資への依存を減少させることが期待される。
(参考)
- 人間の安全保障基金は、1999年3月にわが国が国連に設置した信託基金であり、現在までに総額約259億円を拠出している。これまでも、この基金を通じ人間の生存、生活、尊厳に対する多様な脅威に対して人間の安全保障の視点から取組む国連関係国際機関の100以上のプロジェクトを支援してきている。
- アフガニスタンにおける平和と安定の実現は、中東や中央アジアの地域だけでなく、世界全体の平和と安定、さらにはテロの根絶・防止にも資することから、わが国の安全と繁栄にも不可欠であり、わが国としても積極的にアフガニスタンにおける復興支援に取り組んできている。わが国は、2001年9月からこれまで総額約7億9千万ドルの人道・復興支援を実施している。
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国際社会協力部 国連行政課 |
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