人間の安全保障基金による東ティモールにおける食糧安全保障支援について
平成15年9月30日
- わが国政府および国連は、9月30日(火)国連食糧農業機関(FAO)が東ティモールで実施する「収穫後の穀物損失削減」プロジェクトに対し、人間の安全保障基金を通じ、37万9,606ドルの支援を行うことを決定した。
- このプロジェクトは、東ティモールの地方のコミュニティにおいて、収穫後の穀物の損失削減と各家庭の穀物貯蔵能力の強化を通じて食糧安全保障を改善することを目的としている。具体的には、収穫後の穀物貯蔵のためのサイロ利用の促進、サイロ建設のための鍛冶屋の訓練等の収穫後の穀物の損失削減技術の普及、収穫後の損失削減技術についてNGO(非政府組織)、地区農業管理者および農民への研修、気候の突然の変化や大量の帰還民の流入に備え種子の貯蔵を行うものである。
- このプロジェクトの実施により、現地における穀物貯蔵力が強化され、緊急時の食糧が確保されるとともに、穀物貯蔵の増加により所得創出につながる穀物販売が可能となり、最終的には貧困削減に貢献することが期待される。
(参考)
人間の安全保障基金は、1999年3月にわが国が国連に設置した信託基金であり、現在までに総額約229億円を拠出している。これまでも、この基金を通じ人間の生存、生活、尊厳に対する多様な脅威に対して人間の安全保障の視点から取組む国連関係国際機関の多くのプロジェクトを支援してきている。
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国際社会協力部 国連行政課 |
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