人間の安全保障基金によるコソボにおける小型武器回収支援について
平成15年4月28日
- わが国政府および国連は、4月28日(月)、国連開発計画(UNDP)がセルビア・モンテネグロのコソボにおいて実施する小型武器回収計画に対し、人間の安全保障基金を通じ、103万ドルの支援を行うことを決定した。
- この計画は、コソボにおける犯罪と暴力の主要な原因となっている多数の小型武器の蓄積および拡散を規制することを目的に、小型武器に関する市民への啓蒙を行いつつ、武器回収と交換に地域開発支援等を実施するものである。なお、この計画の実施には、邦人職員が国連ボランティアの一員として従事する予定である。
この計画の実施により、コソボにおける治安が改善されるとともに、市民参加型の持続可能な平和構築への道が開かれることが期待される。
(参考)
- 人間の安全保障基金は、1999年3月にわが国が国連に設置した信託基金であり、現在までに総額約229億円を拠出している。これまでも、この基金を通じ人間の生存、生活、尊厳に対する多様な脅威に対して人間の安全保障の視点から取組む国連関係国際機関の多くのプロジェクトを支援してきている。
- 2001年12月にわが国と欧州連合(EU)の首脳間で発表した「日・EU協力のための行動計画」では、西バルカンにおける小型武器問題の解決に向けて共同で取り組む意向が示され、また、昨年7月に東京で行われた日・EU定期首脳協議においても、コソボにおける違法な小型武器の問題に取り組むことの重要性につき共通の認識が確認されている。
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