人間の安全保障基金によるアフガニスタンおよびアフリカ9カ国における情報普及支援について
平成15年3月20日
- わが国政府および国連は、3月20日(木)、国連人道問題調整事務所(OCHA)がアフガニスタンおよびアフリカ9カ国で実施する「統合地域情報ネットワーク(IRIN)の実施するラジオを通じた情報普及プロジェクト」に対し、人間の安全保障基金を通じ、208万7,109.90ドルの支援を行うことを決定した。
- IRINは、緊急事態への国際社会の的確な対応に資するため正確で公平な現地情報を電子メールの形で配信してきているが、難民、避難民等のコミュニティーは貧困、非識字等のため電子メールでの情報を入手することが困難であるため、ラジオが重要な情報伝達の手段となっている。このプロジェクトは、アフガニスタン、アンゴラ、ウガンダ、ギニア、コンゴ民主共和国、シエラレオネ、スーダン、ソマリア、ブルンジ、リベリアにおいて、こうした難民・避難民等のコミュニティがその抱える問題について表明したり解決したりする能力の強化、人権および人道的原則の普及による人間の安全保障の促進、公平で独立したメディアの確立支援を推進することを目的に、ラジオ番組制作関係者への人道的原則及び人権に関する研修、啓蒙活動、ジャーナリストが適格かつ公正な報道を行う能力の強化、草の根レベルでの情報伝達を行うNGO(非政府組織)の支援活動を支援するものである。
- このプロジェクトの実施により、難民・避難民等がIRINの情報を含む質の高いラジオ番組の聴取を通じて、コミュニティー・レベルでその抱える問題に的確に対応する能力を高めることが期待される。
(参考)
人間の安全保障基金は、1999年3月にわが国が国連に設置した信託基金であり、現在までに総額約229億円を拠出している。これまでも、この基金を通じ人間の生存、生活、尊厳に対する多様な脅威に対して人間の安全保障の視点から取組む国連関係国際機関の多くのプロジェクトを支援してきている。
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国際社会協力部 国連行政課 |
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