人間の安全保障基金によるカリブ地域における災害対応能力強化プロジェクト支援について
平成15年3月5日
- わが国政府および国連は、3月5日(水)国連開発計画(UNDP)が実施する「カリブ防災機関(CDERA)の捜索・救助能力の強化」プロジェクトに対し、人間の安全保障基金を通じ、303万9,669.05ドルの支援を行うことを決定した。
- このプロジェクトは、ハリケーン、洪水、地震、火山噴火等の自然災害の被害の大きいカリブの16カ国・地域(アンギラ、アンティグア・バーブーダ、バハマ国、バルバドス、ベリーズ、英領バージン諸島、ドミニカ国、グレナダ、ガイアナ、ジャマイカ、モンセラット、セントクリストファー・ネービス、セントルシア、セントビンセントおよびグレナディーン諸島、トリニダード・トバゴ、タークス諸島・カイコス諸島)において、カリブ防災機関の災害時の地上における捜索・救助能力を強化することを目的に、レスキュー隊の訓練を通じての国レベルの捜索・救助インフラの整備、災害に備えた地域の備蓄能力の強化、災害時の捜索・救助を効果的に先導・調整するためのシステムの強化等の活動を支援するものである。
- このプロジェクトと、わが国が国際協力事業団(JICA)通じてカリブ防災機関を実施機関として行っている技術協力プロジェクトが、並行して実施されることにより、カリブ防災機関の災害対応能力の強化に対する相乗効果が期待される。
(参考)
- カリブ防災機関(CDERA)は、ハリケーンや地震等の自然災害に頻繁に見舞われ、各国による対応には限界のある小島嶼国が集まるカリブ地域において域内互恵的な災害対応協力を行うために、1991年のカリコム(カリブ共同体)首脳会議の合意に基づいて設立された。
- 本案件は、2000年11月に、開催された第1回日カリブ閣僚レベル会合(於:東京)にて、カリブ諸国の優先的なニーズを踏まえ、我が国としての協力の検討を表明していたものである。
- 人間の安全保障基金は、1999年3月にわが国が国連に設置した信託基金であり、現在までに総額約189億円を拠出している。これまでも、この基金を通じ人間の生存、生活、尊厳に対する多様な脅威に対して人間の安全保障の視点から取組む国連関係国際機関の多くのプロジェクトを支援してきている。
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国際社会協力部 国連行政課 |
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