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3月10日21時35分(ワシントン時間7時35分)より約20分間にわたり、小泉総理とブッシュ大統領の間で電話会談が行われ、主としてイラク問題をめぐり意見交換が行われた。
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電話会談においては、小泉総理より、以下を述べた。
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日本国民を含め、世界中の人々が平和を望んでいるが、これはイラクの態度如何にかかっており、自分は平和に向けた最後の望みを託してイラク及びその周辺国等に特使を派遣したが、イラクから前向きな回答はなく、7日の安保理でのブリックスUNMOVIC委員長報告を見ても、イラクの態度に抜本的な変化は見られない。
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貴大統領が、「国際社会対イラク」という国際協調の枠組みを最大限維持するよう努力を払ってこられたことに敬意を表する。イラクが与えられた「最後の機会」を活かすよう、国際社会が断固たる姿勢を明確にすることが重要である。改訂決議案の提案は、最後まで安保理を通じた努力を続け、国際協調を維持しながらイラクの武装解除を達成しようとする決意の表れとして、高く評価し、同決議案を支持する。
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(3) |
これから平和的解決に向けて、いよいよ最後の努力が行われる。日本も、安保理メンバーを含む関係する国々に対して全力で働きかけを行う。今後も、イラクの大量破壊兵器の廃棄という共通の目標に向かって協力していきたい。 |
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これに対し、ブッシュ大統領より、以下を述べた。
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関係国の首脳に働きかけをして頂いていることに感謝する。また事態の平和的解決に向け貴総理が行っている外交努力に敬意を表する。
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まさに現在、安保理で共通の認識を形成するための努力を行っているが、いつまでもこのプロセスを続けるわけにはいかない。
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(3) |
今後も日本との間では緊密に連携を図っていきたい。
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また、北朝鮮問題についても意見交換が行われ、今後とも日米韓三国の間で緊密に連携し、問題の平和的解決のため関係国とも協力していくことが確認された。
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