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国連の場における演説 ボスニア・ヘルツェゴビナ情勢に関する国連安保理公開会合における 北岡国連大使ステートメント(和文仮訳) 平成17年3月23日 議長、 今回のボスニア・ヘルツェゴビナ情勢に関する公開会合の開催を感謝いたします。また、包括的なブリーフィングをいただいたパディ・アシュダウン・ボスニア・ヘルツェゴビナ上級代表にも感謝申し上げます。 デイトン合意からほぼ10年が経過し、この間、ボスニア・ヘルツェゴビナにおいては、和平プロセスが着実に進められてきました。わが国は、ボスニア・ヘルツェゴビナが欧州に統合された他民族国家となることを目指した諸改革の実施、その中でも特にVAT法案の成立に代表される経済改革施策、国防省や国家レベルでの情報機関の設立等の目覚しい成果を高く評価します。また、パディ・アッシュダウン上級代表及び上級代表事務所職員の努力を評価いたします。 しかしながら、ボスニア・ヘルツェゴビナは、依然として多くのなすべき課題を抱えており、国家として独り立ちしていくためには、これらの課題を解決していくことが必要であります。そのため特にボスニア・ヘルツェゴビナの政治指導者が、「法の支配」の定着、投資環境の改善を含む更なる経済改革の実施、ボスニア・ヘルツェゴビナ中央政府機関の機能強化といった重要課題について、国際社会と協力しつつ、自らのイニシアティブを更に発揮して取り組むことを期待いたします。 議長、 わが国は、旧ユーゴにおける真の和平履行のために、戦犯問題の解決が不可欠と認識しています。本年7月には、スレブレニッツァ10周年を迎えますが、引き続きすべてのボスニア・ヘルツェゴビナ国内の関係当局が旧ユーゴ国際刑事裁判所の活動に完全な協力を行い、起訴された全ての者を引き渡すなど、具体的に本問題を進捗させるよう呼びかけたいと思います。同時に、戦犯容疑者をボスニア・ヘルツェゴビナ国内において訴追するための「国内戦犯法廷」(War Crimes Chamber)は、訴追プロセスの迅速化を通じ、ボスニア・ヘルツェゴビナにおける和解を促す重要なプロジェクトであると認識しています。わが国は、同法廷のスタッフに対するトレーニング及び法廷に必要な器材の供与等を、国連開発計画(UNDP)のプロジェクトを通じて支援いたしました。 議長、 NATO及びEUの双方の一致した努力により、SFORからEU主体の平和安定化部隊(EUFOR)への任務の引継ぎが円滑になされたことは喜ばしいことです。また、我が国は、EUFORが組織犯罪の取り締まりにも積極的に取り組んでいることを高く評価するとともに、引き続きの積極的な活動を期待いたします。 議長、 わが国は、和平履行評議会運営委員会の一員としてボスニア・ヘルツェゴビナにおける和平履行に積極的に貢献するとともに、ボスニア・ヘルツェゴビナの復興復旧のため、約5億ドルの支援を表明し、これまで着実に実施してきています。また、昨年4月には、東京において、EU議長国との共催でボスニア・ヘルツェゴビナを含む西バルカン諸国の閣僚を招聘して「西バルカン平和定着・経済発展閣僚会合を開催いたしました。これらの地域の安定と発展を不可逆のものとするため、「平和の定着」、「経済発展」及び「地域協力」の3本柱をこの地域で取り組むべき課題として表明いたしました。現在かかる観点から、投資促進アドバイザーの派遣、西バルカン観光振興ワークショップの開催などの支援を行っていいます。 ありがとうございました。 |
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国際連合日本政府代表部 |
国連の場における演説 / 平成17年 / 目次 |
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