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佐藤行雄国連代表部大使演説
国際連合安全保障理事会(東チモール情勢に関する公開討論) 平成14年5月20日 議長、まずはじめに日本政府を代表して、本日独立を達成した東チモールの人々に対し心からお祝いを申し上げたいと思います。 小泉純一郎総理は本日の独立に際し、「東チモールが、今日までの長い苦難の道をのりこえて、本日(中略)新しい時代を迎えられたことに対して、同じアジアの国民として深い感動を覚えます。私たちは、東チモールの方々のこれまでの努力と勇気に深い敬意を表するものであります」との祝辞を東チモールの人々に送りました。 また小泉総理は4月29日に東チモールを訪問した際に、今日それぞれ初代の大統領と初代の首相になられたシャナナ・グスマン、マリ・アルカティリ両氏との間で、日本と独立後の東チモールが未来を志向する緊密な関係を構築していくことで合意しました。さらに小泉総理は、日本政府が東チモールの自立に向けた国造りの努力と国民和解に対して引き続き積極的な支援を行っていくことを表明しました。 議長、 日本政府はこれまでも東チモールを支援する上で、国際社会の中で指導的な役割を果たすべく努めてきており、すでに支援済みの額では最大の支援国となっています。 日本政府は、2000年12月に東京で開催した第一回目の東チモール支援国会合において日本政府が表明した、三年間で1億3000万ドルを供与するという約束にもとづいて、復興開発と人道支援のために1億2000万ドルにのぼる支援を実施しています。 それに加えて日本政府は、今月14日及び15日にディリで開催された東チモール支援国会合において、今後三年間で復興開発と人道支援のために約6000万ドルの援助を供与する方針を表明しました。 日本の自衛隊の女性隊員を含む680名の施設部隊が国連の平和維持活動に参加しており、彼らは東チモールの復興と開発にも貢献する道路や橋の整備や補修等を行っています。 議長、 東チモールにおいてUNTAETが達成したことは、国連として誇るべき成功物語です。私は、セルジオ・デ・メロ事務総長特別代表及びその他のUNTAETのメンバーに対し、彼らの指導力と献身的な努力に対する日本政府の賞賛と感謝の念を表明したいと思います。 日本政府は、安全保障理事会が17日に採択した国連東チモール支援ミッション(UNMISET)を設置する決議1410を支持します。日本政府は、UNMISETが独立後の東チモールの安定と発展のために効果的な活動ができるよう支援を行っていきます。 この関連で、我々が信頼している友人、カマレシュ・シャルマ大使がUNMISETの事務総長特別代表に就任されたことにお祝いを申し上げるとともに、同特別代表がこのミッションの成功のためにすぐれた指導力を発揮されることを期待しています。 なお、国連のPKOが暫定統治を行ったことは東チモールについては適切なものでありましたが、今後のPKOの態様については個々の状況に応じて考えるべきであるという日本政府の考えをこの機会に改めて述べておきたいと思います。また、文民部門を含む複合的なミッションの経費負担の方法についてもケース・バイ・ケースで検討されるべきです。 議長、 東チモールが独立後に多くの難しい課題に直面するであろうことは誰の目にも明らかです。このような認識にたって私は、東チモールの指導層が団結して国を導くことが重要であること、東チモール国民が自国の発展を自らの責任に係わる課題と考えて国造りの努力に参加することが重要であること、そして国際社会が東チモールに対する支援を継続することが重要であることを指摘したいと思います。 特に、東チモールの安定と繁栄のためには、国際社会の支援と東チモールと近隣諸国との間の良好な協力関係の発展が不可欠であることを強調したいと思います。 日本政府としては、東チモールを支援する国際的な努力において引き続き重要な役割を果たすために努力を惜しまない決意です。 ありがとうございました。 |
政府代表・幹部・大使・総領事 / 平成14年 / 目次 |
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