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演説
小泉総理大臣演説

アフリカ開発会議閣僚レベル会合
(小泉総理大臣の冒頭挨拶)

平成13年12月3日
午前九時頃~
於 赤坂プリンス・ホテル

 コナレ・マリ大統領閣下
 ご列席の皆様

 アフリカ開発会議・閣僚レベル会合の開会に際し、アフリカをはじめ世界各地からご参加頂いた皆様に、歓迎のご挨拶を申し上げます。

 本年1月、森前総理は21世紀の冒頭にあたり、サハラ以南アフリカを訪問し、「アフリカ問題の解決なくして、21世紀の世界の安定と繁栄はない」と述べています。その後、国際社会をめぐる状況は、米国におけるテロの政治・経済面での影響もあり、厳しいものがあります。しかし、そうした状況にあっても、国際社会はアフリカの直面する紛争や貧困等の問題の解決のため共同の努力を強化する必要があります。また、アフリカを世界経済に統合するための協力を着実に進めていくことが引き続き必要です。グローバル化は不可避の流れであり、如何にしてその恩恵をあまねく多くの国々、人々に共有してもらうことが出来るかを考えていかねばなりません。日本政府は、こうした立場より、アフリカの問題をわが国の外交の最重要課題の一つとして取り組んでいく決意であります。

 アフリカの発展は、アフリカ自身の手で成し遂げられるべきであります。アフリカ諸国全体により、包括的なアフリカ開発戦略である「アフリカ開発に関する新パートナーシップ」、NEPAD(ネパット)が策定され、実施に向けて具体的な努力が進められていることを歓迎します。私自身、何人かのアフリカの指導者からこの新しい開発戦略の歴史的重要性について説明を受けました。その理念は、正にアフリカ開発会議が追求する「アフリカによるオーナーシップと国際社会とのパートナーシップ」との原則と軌を一にしています。
 今回の閣僚レベル会合は、アフリカ諸国とその開発パートナーが一堂に会して「ネパッド」に関し意見交換を行う初めての機会であり、有意義な成果が得られることを期待します。

 最後に、日本政府として、2003年後半に第三回アフリカ開発会議を開催する意向を正式に表明いたします。明年は、アフリカにおいて、「ネパッド」の更なる進展、また、政治面でも「アフリカ統一機構」から「アフリカ連合」への移行が予定されています。明年カナダで開催されるG8サミットでも、アフリカ開発が主要な議題の一つとなると考えられます。これらの動きにさきがけて実施される今回の会合が、第三回アフリカ開発会議に向けて、アフリカ開発を更に進める大きな一歩となることを強く期待します。

 「ネパッド」の結語には、「アフリカのやせ衰えた子供達に、21世紀が本当にアフリカ再生の世紀であるとの希望を与えなくてはならない」と記されています。これを可能にするのは、アフリカ諸国の努力であり、アフリカのリーダー達であります。国際社会としても、アフリカの明るい未来を切り開くために英知を結集していくことが必要であり、日本政府は、支援を惜しまない決意です。

 ご清聴ありがとうございました。


小泉総理大臣演説 / 平成13年 / 目次


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