外務報道官談話
第3回アフリカ連合(AU)首脳会議について
平成16年7月9日
- わが国は、6日(火)から8日(木)にかけてエチオピアのアディスアベバにおいて開催された第3回アフリカ連合(AU)首脳会議において、新設の平和・安全保障理事会を中心とするアフリカの安全保障体制の強化やNEPAD(アフリカ開発のための新パートナーシップ)プログラム実施の方向性等が確認されたことを歓迎する。
- 今回の会議では、ナイジェリアがAU議長国に選出されたが、わが国は今後AUがナイジェリアを中心として、アフリカの平和と繁栄のために一層の指導力を発揮することを期待する。
- わが国としては、国際社会全体の課題であるアフリカ問題の解決のため、今後ともアフリカ開発会議(TICAD)プロセスを軸としつつ、AUおよびアフリカ諸国との協力関係を一層強めていく考えである。
- なお、今回の会議に際し、わが国は、小泉純一郎総理大臣のメッセージを発出した。
(参考)
- AU首脳会議は、アフリカ53カ国・地域が加盟する世界最大の地域機関(注:わが国未承認の「サハラ・アラブ民主共和国」を含む。モロッコは非加盟。)であるAUの最高機関で、1年に1回開催されてきた(今後は2回になる予定)。
- 今回の首脳会議では、開会式において、参加者より、TICADに代表されるわが国の対アフリカ協力に高い評価が示され、上記以外にも、全アフリカ議会(所在地に南アが決定)、ジェンダー、頭脳流出、アフリカ相互審査メカニズム(APRM)、ミレニアム開発目標(MDGs)達成のための取り組み等につき議論されたほか、スーダン(ダルフール情勢への対応として約300名のAU部隊の派遣決定)、コートジボワール等主要な紛争について、ハイレベル(41名のアフリカ首脳が参加)で議論されるとともに、男女平等、EU共通農業政策に係る宣言が採択された。また、ジョアキン・アルベルト・チサノ・モザンビーク大統領の任期満了に伴い、オルシェグン・オバサンジョ・ナイジェリア大統領がAU議長(任期1年)に選出された。
- わが国からは、河野雅治アフリカ問題総理個人代表(アフリカ審議官)、原口幸市国連常駐代表、佐藤啓太郎アフリカ紛争・難民問題担当大使、泉堅二郎駐エチオピア国大使がオブザーバーとして参加し、ナイジェリア(新AU議長)、エチオピア(ホスト国)等、30カ国以上と二国間会談を行い、わが国のアフリカ政策につき説明するとともに、二国間関係の強化を図った。その際にも、多くのアフリカ首脳からTICADをはじめとする日本のアフリカ協力を評価するとのコメントがあった。
|