川口外務大臣談話
イランのIAEA追加議定書署名について
平成15年12月18日
- わが国は、12月18日(木)、ウィーンにおいて、イランが国際原子力機関(IAEA)追加議定書に署名したことを歓迎する。
- わが国は、これまでもイランに対し追加議定書の早期締結を求めてきており、本年8月にはわが国の追加議定書の締結および実施の経験をイランの専門家に対して説明するなどの具体的な協力を行うなど、イランの追加議定書署名実現のため外交努力を行ってきた。
- わが国としては、イランが、早期に追加議定書を批准・完全履行すること、また、批准までの間にも追加議定書に基づいてIAEAと協力を行うことを期待している。
(参考1)IAEA追加議定書
1990年代初頭のイラクや北朝鮮の核開発疑惑に対して従来の保障措置制度では未申告の原子力活動を検知・防止できなかったとの反省に基づき、情報提供義務や原子力関連施設へのアクセスの拡充を通じてIAEA保障措置を強化することを目的に、1997年の臨時理事会で採択されたもの。
査察対象の拡大(「施設」のみならず原子力サイト内の「場所」も含む)、短時間通告(24時間前)で立ち入り可能、あらゆる場所での分析試料の採取が可能となる。
わが国については、1999年12月に発効。2003年11月現在、38ヵ国について発効(署名国は78ヵ国)。
(参考2)IAEA追加議定書に関する日・イラン実務協議
日・イラン外相電話会談を受け、2003年8月26日、東京にて開催された課長級協議で、わが国より、追加議定書締結・実施の経験を説明した。
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