川口外務大臣談話
アフガニスタンにおける軍閥兵士の武装解除・動員解除・社会復帰(DDR)事業の開始について
平成15年10月24日
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わが国は、現地時間24日、アフガニスタンのクンドゥースにおいて、アフガニスタン移行政権による軍閥兵士の武装解除・動員解除・社会復帰事業(DDR:Disarmament, Demobilization and Reintegration)のパイロット・フェーズ(試行段階)の最初のプロジェクトが開始されたことを歓迎する。
- わが国としては、クンドゥース他の数ヵ所の地域におけるパイロット・フェーズの実施がDDRの本格的実施につながり、一刻も早くアフガニスタンに平和と安定がもたらされることを期待する。
- わが国は、アフガニスタンに対する人道・復興支援を積極的に行ってきたが、特に治安面において「平和の定着」に向けた目に見える貢献を行うとの観点から、昨年5月より国連アフガニスタン支援ミッション(UNAMA)と共同でアフガニスタンのDDRを主導的立場で支援し、プログラムの策定、実施に向けた政策的、技術的、財政的支援を行ってきており、今後とも、国連、関係各国との協力の下、主体的にDDR推進を支援していく考えである。
(参考)
- アフガニスタンにおけるDDRプロセスのパイロット・フェーズ開始
10月24日、クンドゥースにてパイロット・フェーズ開始。その後、ガルデス、マザリ・シャリフ、パルワンおよびカブールで各地域1000名の軍閥兵士を対象とした武装解除および動員解除、社会復帰プログラムの試験的な実施が予定されている。
- 我が国によるアフガニスタンDDR支援の具体例
(1) |
本年2月、DDRに関する「平和の定着」東京会議の開催 |
(2) |
在アフガニスタン大使館における専門家等から構成されるDDR班の設置と、これを通じたDDRプログラム策定、実施プロセスへの政策的、技術的、財政的支援 |
(3) |
DDRプロセスの信頼性・中立性を担保する国際監視団の創設と、これに対する国際社会の支援の結集 |
(4) |
動員解除された元兵士を着実に社会復帰させるための支援プログラムの策定 |
- アフガニスタンにおける軍閥の現状
アフガニスタンにおいては多数の軍閥が存在し、軍閥兵士の総数は10万人以上と見られている。
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