川口外務大臣談話
モロッコにおける同時爆弾テロの発生について
平成15年5月17日
- 16日夜(日本時間17日朝)、カサブランカ市内で発生した同時爆弾テロにより多くの市民が犠牲となったことに強い憤りを覚える。この事件で亡くなられた方およびご遺族の方々に心から哀悼の意を表すると共に、負傷された方々の一日も早いご回復を祈念する。
- わが国は、罪のない人々を犠牲にするテロ行為を断固として非難し、テロ撲滅のために今後とも国際社会と協力していく。
- また、関連情報の収集に努めると共に、今後とも在留邦人や渡航者の方々の安全確保に最善を尽くす所存である。
(参考)
- 現地時間5月16日22時から22時30分頃(日本時間17日午前7時から7時30分頃)、モロッコの最大都市カサブランカ市内のカサ・デ・エスパーニャ(スペイン人がよく集まるレストラン・バー)の近くの銀行、ユダヤ人経営のレストラン、旧ユダヤ人墓地、イブン・ズーサイヤ通り、ホテル・サフィールの5箇所で同時爆弾テロが発生。
- サヘル内務大臣は、記者会見で、本件同時爆弾テロ事件で、24名が死亡、約60名が負傷と発表。犯行声明は出されていないが、同内務大臣は、本件は国際テロであり、自爆テロリストの犯行で、死者24名の内10名程度は犯人と思われる、負傷した犯人1名および容疑者と思われる者3名の計4名を取調べ中と発表。
- 在モロッコ大使館がカサブランカ州警察に確認したところ、24名の犠牲者に日本人は含まれておらず、在留邦人の無事も確認。更に現地に館員を派遣して、負傷者に日本人渡航者が含まれていないことを確認。
- モロッコを含む北アフリカにおけるテロ攻撃の脅威について、5月7日付広域情報「中東及び北アフリカにおけるテロ攻撃の脅威」により注意を呼びかけているが、本事件を受け、17日付スポット情報「モロッコ:カサブランカにおける同時爆弾テロ事件」を発出して改めて注意を喚起した。
- モロッコにおけるテロ事件は、1994年のマラケシュ・ホテル襲撃事件以来。
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