川口外務大臣談話
インド・パキスタン関係について
平成15年5月7日
- わが国は、5月2日のアタル・ビハリ・バジパイ・インド首相による駐パキスタン・インド大使の指名およびインド・パキスタン間の民間航空機の運航再開の決定を受け、5月6日、ザファルッラー・カーン・ジャマリ・パキスタン首相が、インド・パキスタン両国の大使の交換、両国間の航空機、バス、鉄道の運行再開、および、SAARC(南アジア地域協力連合)首脳会談の年内の実施を目指すこと等を決定したことを歓迎する。
- わが国は、インドおよびパキスタンによるこれら前向きな動きが、両国の更なる関係改善の促進に資することを希望する。
(参考)
2001年12月13日のインド国会襲撃事件を受け、インド・パキスタン間には緊張状態が続き、昨年10月の両国の国境地域からの軍部隊撤収の発表・実施後も、両国関係の改善に向けた実質的な進展は見られなかった。
しかしながら、2003年4月18日にバジパイ・インド首相がスリーナガル市におけるスピーチの中で、パキスタンとの関係正常化に向けた友好的な発言を行ったことにより、ジャマリ・パキスタン首相とバジパイ首相との電話会談(4月28日)、インドによる駐パキスタン・インド大使の指名およびインド・パキスタン間の民間航空機の運航再開の決定の発表(5月2日)など、前向きな動きが見られていた。
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