川口外務大臣談話
国際司法裁判所裁判官選挙における小和田恆氏の当選について
平成14年10月22日
- 10月21日、国連総会および安保理において実施された国際司法裁判所(ICJ)裁判官選挙にて、わが国の候補である小和田恆氏(日本国際問題研究所理事長、外務省顧問、元国連大使)が選出されたことを歓迎する。
- 国際紛争の平和的解決のために、国際社会において最も権威ある司法機関であるICJが果たしている役割が益々増大していることにかんがみ、ICJにおいてわが国出身の裁判官がこれに貢献することは重要であり、これまで3期27年にわたり、この重要な役割を果たしてきた小田滋ICJ裁判官に続いて小和田氏のICJ裁判官としての活躍に期待する。
- わが国としては、ICJの一層の発展に引き続き協力し、国際法の分野において積極的に貢献していきたいと考えている。
(参考)
- 国際司法裁判所裁判官選挙は国連総会及び安保理双方において行われ、双方で絶対多数(総会においては国連加盟国の過半数である96ヵ国、安保理においては8票)を獲得する必要があるが、小和田氏は、国連総会において169票、安保理において15票を獲得し、当選を果たした。
- ICJ裁判官15名のうち、今回の選挙では5ポスト(アジア2、アフリカ1、西欧その他1、東欧1)が改選され、これに対して10名の候補が立候補していた(ただし、ジンバブエの2候補については、選挙当日、立候補を取り下げた)。
- わが国の常設仲裁裁判所国別裁判官団(国際紛争の平和的処理に関する1907年のヘーグ条約に基づき、各国は4名まで常設仲裁裁判所の裁判官を任命できる。国別裁判官団はICJ選挙の候補を指名する権限を有する)は、2000年11月20日、小和田恆氏を本件選挙の候補として指名することを決定し、以来各国に対して支持要請を実施してきた。
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