川口外務大臣談話
イスラエル軍によるパレスチナ自治区侵攻について
平成14年6月6日
- わが国は、パレスチナ過激派による自爆テロと、それに対するイスラエル軍のラマッラを含むパレスチナ自治区侵攻、特にアラファト議長府の同軍による包囲により、暴力の悪循環が更に激化していることを非常に強く憂慮している。
- 私は、昨5日、自爆テロを非難するとともに、パレスチナ側に対し、最大限の過激派取締り努力を求めたところであるが、イスラエルによる今次侵攻やパレスチナ人に対する経済封鎖の強化は、緊張を高め、事態を悪化させるものである。わが国はイスラエルに対し、パレスチナ自治区からの即時の撤退と最大限の自制を求める。
- わが国は、改めて、両当事者に対し、平和的な話し合いを通じて和平を追求することを強く求める。
(参考:最新の情勢)
- 昨5日イスラエルのメギドで発生した自爆テロで、イスラエル人16人が死亡、約40人が負傷。イスラム原理主義組織「イスラム聖戦」の指導者が犯行を認めた。
- 5日、イスラエル軍は現場に近いパレスチナ自治区ジェニンに侵攻。
- 5日夕、イスラエル政府は、パレスチナ側への報復作戦を5日中に行うことを決定。
- 5日、シャロン首相は、7日朝に予定していた米国への出発を8日夜に延期。10日に設定されているブッシュ大統領との会談予定に変更はない由。
- 6日未明、イスラエル軍がラマッラに侵攻。アラファト議長府の敷地内に入り、銃撃を開始。これに先立ち、ジェニン、ナブルス、ヘブロン等主要都市を戦車で包囲、封鎖を強化。
日本の中東和平への取り組み
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