我が国による対ルワンダ・ブルンディ関連支援
<現在まで決定済みのもの>
平成8年10月30日
外務省
1.資金協力
- (1)
- 94年6月10日、ルワンダ難民等援助のため、国際機関へ総額900万ドル拠出。
- (内訳)国連難民高等弁務官事務所(UNHCR):645万ドル
- 赤十字国際委員会(ICRC):240万ドル
- 世界保健機関(WHO):15万ドル
- (2)
- 94年7月7日、UNAMIRの活動に対し300万ドル。
(「国連平和維持活動支援強化基金」から)。
- (3)
- 94年7月26日、ルワンダ難民等援助のため、追加的に国際機関へ総額約3,230万ドルの拠出を決定。
- (内訳)国連難民高等弁務官事務所(UNHCR):2,000万ドル
- 世界食糧計画(WFP):約1,100万ドル
- 赤十字国際委員会(ICRC):100万ドル
- 国際移住機関(IOM):10万ドル
- 国連ボランティア(UNV):20万ドル
- (4)
- 94年12月16日、国連人権センターによるフィールド・オペレーションに対し20万ドル拠出決定。
- (5)
- 94年12月20日、ルワンダ/ブルンディ紛争被災民支援のため、追加的に国際機関へ総額2,205万ドルの拠出を決定。
- (内訳)国連難民高等弁務官事務所(UNHCR):1,630万ドル
- 世界食糧計画(WFP)経由食糧援助:65万ドル
- (乾パン輸送費)
- 赤十字国際委員会(ICRC):220万ドル
- 国際移住機関(IOM):80万ドル
- 国連人権センター(UNCHR):30万ドル
- 国連児童基金(UNICEF):100万ドル
- 世界保健機関(WHO):80万ドル
- (6)
- 95年6月、ルワンダ・ブルンディ緊急計画に400万ドル、同難民キャンプ。治安回復計画に170万ドル、関係周辺国に滞留している難民の保護・支援のために115万ドルの総額685万ドルをUNHCRに拠出決定。
- (7)
- 95年6月、UNDP人造り基金より「ルワンダ国民和解のための教育プロジェクト」のため、「ルワンダ国連信託基金」に20万ドル拠出。
- (8)
- 95年7月、ブルンディに約5千万円の債務救済無償を供与。
- (9)
- 95年8月、UNDP人造り基金より「ブルンディ国民和解のための教育プロジェクト」のため、20万ドル拠出。
- (10)
- 95年8月、ルワンダ・ブルンディ難民支援のためUNHCRに2,000万ドルを拠出決定。また、ルワンダ・ブルンディ国内の避難民向けに各5億円、ザイール・タンザニア国内のルワンダ・ブルンディ難民向けに各4億円の食糧援助をWFPを通じて実施することを決定。
- (11)
- 95年9月、ICRCのルワンダ計画に対し、100万スイス・フラン、同ブルンディ計画に対し、10万スイス・フランの拠出を決定。
- (12)
- 96年3月、UNDPの「ルワンダ国連信託基金」に500万ドルを拠出。
- (13)
- 96年3月、ルワンダ・ブルンディ難民及び国内被災民のために4億円相当の食糧援助をWFPを通じて実施。
2.物資協力
- (1)
- 94年8月国際平和協力法に基づくUNHCRに対する物資供与(約1億9,000万円相当)
- (2)
- 平成5年度案件で、ルワンダ内戦のため実施を完了していない2KR(肥料及び農薬、3.9億円相当)の大半を95年春にはキガリに搬送。
3.人的協力
94年9月から12月で国際平和協力法に基づき、ルワンダ難民支援のため医療、防疫、給水、空輸等の業務を実施する約400名の自衛隊部隊等を「国際平和協力隊」として、ザイールのゴマ及びケニアのナイロビに派遣した。
4.民間援助団体(NGO)への財政支援
- (1)
- 94年7月から8月にかけて、及び10月にNGO事業補助金として合計約5,540万円。
- (内訳)アジア医師連絡協議会(AMDA):3,000万円
- アフリカ教育基金の会(AEF):1,440万円
- 難民を助ける会:1,100万円
- (2)
- 94年7月から95年1月にかけて、草の根無償資金協力として合計約5,940万円。
- (内訳)国境なき医師団:約990万円(7月27日決定)
- 国境なき薬剤師団:約980万円(7月27日決定)
- アフリカ教育基金の会:約1,000万円(7月28日決定)
- タンザニア赤十字社:約970万円(7月28日決定)
- CAREインターナショナル・ザイール:約860万円(8月5日決定)
- アフリカ教育基金の会:約990万円(1月17日決定)
- アジア医師連絡協議会:約150万円(1月17日決定)
- (3)
- 95年3月、米のNGO団体である「ワールド・コンサーン・インターナショナル」の行うサバイバル・キット配布活動に対し、約7万ドルの「草の根無償」スキームによる支援を実施。
- (4)
- 95年9月、「アフリカ教育基金の会(AEF)」のブルンディ難民用教育・衛生・給食事業に対し約9万ドルを草の根無償により供与。
- (5)
- 96年3月、ルワンダでの低価格住宅建設、医療等に分野に於けるNGOのプロジェクト6件に計約4,300万円の支援を実施。
5.政府予算外からの民間援助団体(NGO)への財政支援
94年9月20日、郵政省国際ボランティア貯金にかかる寄付金として合計約1億2,000万円を交付。
- (内訳)アジア人権基金:約1,430万円
- 難民を助ける会:約4,900万円
- アジア医師連絡協議会(AMDA):約3,170万円
- アフリカ教育基金の会(AEF) :約2,500万円
6.我が国国際平和協力隊が活動しているザイール・ゴマに対する草の根無償資金供与
- (1)
- ゴマ国立病院に対する麻酔器、手術台等の機材供与(約740万円)
- (2)
- アミキヴ衛生研究所に対する恒温器、滅菌器等の研究機材供与(約460万円)
- (3)
- ゴマ小学校(8校)に対する黒板、学習机等の学用機材供与(約570万円)
- (4)
- 北キブ州に対し、ゴマメ植林のため苗木等を供与(約470万円)
- (5)
- 北キブ州、アミキヴ衛生研究所、自然科学研究センター各々への車両各1台計3台供与(約930万円)
7.ザイール・ゴマ周辺の火山活動の観測体制強化に対する協力
- (1)
- 噴火が心配されるゴマ地区のニイラゴンゴ山及びニアムラギラ山の観測をするため、94年10月12日より18日の日程で、火山専門家たる浜口東北大学教教授を派遣。ついで、94年11月3日より14日まで、同教授他3名の火山専門家を派遣し、同大学から搬出した地震観測用テレ・メーター・システムを設置。同システム移設のため、同教授等を94年12月7日から19日まで現地に派遣。
- (2)
- 草の根無償資金協力として、ゴマの火山研究所整備のため建物改修費等を供与
(約350万円)
8.難民の受け入れ国に対する支援
- (1)
- 95年3月ルワンダ及びブルンディからの大量の難民流入により食糧事情が悪化しているタンザニア国内の難民、地域住民に対し、魚缶詰約132万缶をタンザニア政府に供与(1億8,000万円)。
- (2)
- ザイールのキンシャサにある養護福祉センター整備(約830万円)、身体障害者センター整備(約580万円)、ゴマ市における職業・技術学校整備(約640万円)、生医学研究所機材供与(約890万円)、社会センター整備計画(約830万円)、エイズ対策資機材供与計画(約270万円)、眠り病対策機材供与計画(約290万円)、キンシャサ市緊急援助連絡網整備計画(約260万円)を草の根無償により支援。
9.その他
- (1)
- アフリカ協会(NGO)による支援関係
- (イ)
- タンザニア政府に対し、同行のルワンダ難民救援活動の支援を目的として10万ドル供与。
- (ロ)
- アフリカ協会の「ルワンダ難民支援募金」よりアミキヴ衛生研究所に対する顕微鏡、細菌検査、血清等検査、便解質測定装置等機材贈呈(約730万円)
- (ハ)
- アフリカ協会の「ルワンダ難民支援基金」より国立ゴマ病院に対するベッド40床(マットレス含)、血圧計、ギブス・カッター等贈呈(約375万円)
- (ニ)
- アフリカ協会の「ルワンダ難民支援基金」よりルワンダ難民の帰還支援のためUNHCRに対し、ラジオ2,020台贈呈(約475万円)
- (ホ)
- アフリカ協会の「アフリカ支援基金」より国立ゴマ病院に対する小型移動式レントゲン一式(フィルム等含)贈呈(約370万円)
- (2)
- 1988年のソマリア向けノンプロ無償により購入されたバス46台をUNHCRがUNDPとの協議の結果、ルワンダ難民の帰還支援に使用することを我が国として支持。
- (3)
- 外務省の関係団体である「アフリカ協会」(The Africa Society of Japan)を通じ、「ブ」政府に対し15万ドル相当の車両、医薬品、医療機材等の供与を決定したが、実施時期についてはなお検討中。また、「ル」政府に対しては96年3月、15万ドル相当の車両、事務機器等を供与。
- (4)
- 96年7月(10 -12日)、経協ミッション(政策協議調査団)をルワンダに派遣。我が国の対ルワンダ経協再開を見越して先方政府との間で活発な意見交換を行った。ザィールとの国境近くの西部4県を除き8県の情勢は改善されていたものの、その後25日にはブルンディにて軍部によるクーデターが発生し、ブルンディ情勢を反映した情勢の悪化等依然不安定要因が残されている。