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平成15年7月20日
7月19日、小泉総理はブレア英首相と箱根において、首脳会談を行った。 両首脳は4月にロンドン、5月~6月にかけてサンクト・ペテルブルグ及びエビアンで意見交換を行ってきており、今回の会談も箱根に滞在しくつろいだ雰囲気の中、個人的な関係を深めつつ様々な国際的な課題につき意見交換が行われた。 会談ではまず両首脳のさしの会談を1時間行い、続いて30分間の拡大会合を行った。さしの会談では、北朝鮮、イラク、イラン、イラク後の世界全体、国際社会における両国の役割、国連改革などが、拡大会合では二国間関係を中心にとりあげられた。また、首脳会談終了後、共同記者会見及び夕食会(ブレア夫人も参加)が行われた。 両首脳とも同日は箱根に滞在し、翌日朝短時間の歓談を行った。 1.北朝鮮 小泉総理より、(イ)北朝鮮は米との二国間会談に固執しており、そのねらいは現在の体制に対する保証を取り付けることである、(ロ)米は多国間で話すべきとの態度だが、日本は多国間協議への日韓の参加が不可欠なことを強く主張している旨述べた。これに対し、ブレア首相は、日韓の参加を全面的に支持すると応答した。 更に小泉総理より、(イ)核の問題は国際社会にとり非常に深刻だが、日本にとり拉致の問題は同様に大変重要である、(ロ)諸問題の包括的解決が必要である、(ハ)北朝鮮の挑発にのることなく、国際的に一致協力して働きかけていく必要がある旨述べた。 2.イラク 小泉総理より、イラク復興特措法案につき説明を行った。ブレア首相の質問に対し、小泉総理からは、同法案が成立しても、派遣は状況をみつつ慎重に決定する、現時点では派遣先、派遣規模等は決まっていない旨応答し、派遣前でもできる範囲で文民による支援を可能な限り進めていきたい旨述べた。 小泉総理より、医療支援におけるエジプトとの協力を紹介の上、日本がアラブ諸国との友好・協力関係を拡大することは重要であり、これが米英への側面支援にもつながると考えている旨述べた。これに対しブレア首相より、実現すれば非常に意味のある貢献であり高く評価する、イラクは豊かな国であり、今後中東地域全体の民主化、発展の誘因になるという意味で、イラクの復興支援は重要である旨述べた。 さらにブレア首相より、米英の行動を評価する最終のテストは復興支援を通じイラクがより良い国になるかどうかである、イラクにおける現在の展開がなければ中東和平についても今のような進展はなかった、大部分のイラク国民は事態が落ち着くまで英に残ってほしいと考えている旨述べた。 3.イラン 核の拡散を巡り国際社会の懸念が高まっている、国際社会は一致して圧力をかけその懸念を払拭することが重要である、改革派を支援していくことが必要であり、隣国のイラク復興が模範となり良い影響を与えることについて、両首脳は一致した。 4.イラク以後の世界 ブレア首相より、北朝鮮やイラク等の国際社会に対する危険の最小化、中東和平への米国の関与、印パの緊張緩和が重要である、日本が国際社会において政治的役割を果たすことは歓迎されている旨述べた。両首脳の間では、米国と国連を中心とする国際社会の協調が重要であり、米国も国際協調の重要性を認識しているとの点で認識は一致した。 5.国連改革 ブレア首相は、国連、安保理の役割が関心を集めており、英国としては国連安保理改革に関して、理事国としての役割を果たしたいとの日本の主張は説得力があると述べた。 6.拡大会合
7.記者会見 会談後行われた記者会見で、両首脳の冒頭発言で注目される点は以下の通り。 小泉総理は、イラク問題に関するブレア首相の決断を賞賛する、日英両国の発展にとり指導力を発揮することを期待する、今後日英間で緊密な意見交換を行いつつ、日英関係の重要性を認識しながら行動したい旨述べた。 ブレア首相は、今回の会談の重要な成果は、経済面のみならず、政治面における二国間関係の協力を強化しなければならないと認識したことである、日英は価値観、見方を共有しており、米等重要なパートナーとの協力は将来に向け重要である旨述べた。 なお、質疑応答において、英国人記者の質問は英国国防省ケリー顧問の死亡事件に関するブレア首相の責任問題に集中した。 |
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