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主な要人の来日日程


日本国とウズベキスタン共和国との間における
友好、戦略的パートナーシップと協力に関する共同声明

平成14年7月29日
於:東京

英語版はこちら

 小泉純一郎日本国内閣総理大臣とイスラム・アブドゥガニエヴィッチ・カリモフ・ウズベキスタン共和国大統領は、両国の外交関係樹立10周年にあたる2002年の7月28日から31日までのカリモフ大統領の日本国への訪問に際し、両国間の今後の関係について次の通り表明した。

 両国は、日本・ウズベキスタン関係に関する広範な事項について検討し、満足の意を持って、日本国とウズベキスタンを結ぶ友好とパートナーシップの絆は、協力を深化させることに資し、地域および世界全体における平和と安定ならびに発展の保証という任務に貢献してきたことを確認した。この点で、ウズベキスタンは、日本国政府が推進してきた「対シルクロード地域外交」を高く評価した。

 両国は、今後とも、平等、相互信頼および広く認識される国際法の原則および規範にもとづいて、友好関係と戦略的パートナーシップを発展させていくことを表明した。

 両国は、将来にわたって、両国関係の重要問題および国際政治の緊急的課題に関する意見交換および協議のために、ハイレベルを含むあらゆるレベルでの定期的なコンタクトを保持していくことにつき確認した。


I.政治・安全保障分野における協力

  1.  日本国政府は、信頼できる地域安全保障システムの形成において、ウズベキスタンを中央アジアにおける重要なパートナーとみなし、地域における平和と安定の強化のためのウズベキスタンの努力を支援する意図を表明した。

     ウズベキスタンは、政治的な安定を達成するため、更なる民主化と市場経済化に積極的に取り組んでいく意図を表明した。

  2.  両国は、いかなる形式および発現のテロリズムに対しても断固として非難し、国際テロリズムとの闘いは広範囲にわたる間断なきものでなければならないことを確認した。さらに両国は、テロ活動に対する資金供与のルートを遮断することに向けられた国際社会の活動を支援する立場を強調した。

     日本側は、中央アジア地域におけるテロリズムの脅威に留意し、ウズベキスタン共和国が国際的な反テロ闘争に積極的に協力していることを評価するとともに、テロリズムの温床となり得る政治的・経済的環境が改善されていくことが重要であることを再確認した。

  3.  両国は、宗教的過激派、非合法な麻薬取引、武器密輸及び他の国際組織犯罪への闘いに対する国際社会による努力の活発化の重要性を指摘した。両国は、右脅威に対する闘いにおける両国間の法執行機関およびその他の適当機関の緊密な連携を支援する意向であることを強調した。

II.経済分野における協力

  1.  両国は、両国関係の最も重要な課題の一つは、貿易・投資及び科学技術および投資における協力、教育分野における関係の発展であるとの認識を共有する。

  2.  ウズベキスタン側は、投資プロジェクトの実現において、日本国の資本が参加できるよう最大限の好条件を作り出す用意があることを表明した。日本側は、ウズベキスタン共和国への投資促進につき、同国の経済がより自由化され、同国の投資環境が改善されることの重要性につき強調した。

  3.  ウズベキスタン側は日本国政府並びに日本国民に対し、これまで日本国がウズベキスタン共和国の経済社会開発のために行ってきた支援が同国の開発に大きく寄与してきたことを高く評価すると共に、右に対する深甚なる感謝の意を表明した。

     日本側は、幅広い分野における人材育成協力を含め、ウズベキスタン共和国政府の改革を、引き続き支援していく意向を確認した。

  4.  ウズベキスタン側は、日本から、情報通信技術の分野において知識及び経験を獲得することにつき関心を表明した。

  5.  両国は、国際航空輸送分野における関係機関の協力を全面的に奨励する意向を表明した。

     この関連で、両国は両国間における航空協定の締結に向けた交渉を開始する意向であることを確認した。

  6.  両国は、アジア地域のエネルギー安全保障の強化のために、シルクロード・エネルギー・ミッションの成果を踏まえ、エネルギー分野における二国間協力を進めていくことを確認した。

III.社会・文化の分野における協力

 両国は、両国国民間の友好関係のさらなる拡大と相互理解の深化、両国の文化と歴史の紹介のために、文化遺産の保存を含めた、文化、スポーツ、観光、芸術機関間の直接的関係の創設と発展のために可能な限り協力を行い、また、両国の青少年交流の拡大のために共同して努力を払うことを確認した。


IV.国際社会における協力

  1.  両国は、アフガニスタンにおける長期的な平和と安定の創設に対する関心を確認した。この関連で、両国はアフガニスタン復興国際会議の結果を高く評価した。

     両国は、また、ロヤ・ジルガ参加者によるハミド・カルザイ氏の移行政権首班への選出を歓迎し、またアフガニスタンにおける和平プロセスおよび国際社会において近隣諸国と国際社会との調和のもとに生きる新生国家の建設を積極的に支援する立場を表明した。

  2.  国際連合憲章の目的と原則、安全保障理事会の決定への献身を確認しつつ、機構改革およびグローバル問題の解決のための国連活動の効果の向上を目的として、両国は建設的に連携していく意向を確認した。

     ウズベキスタン側は、日本国の国連常任理事国入りを支持することを確認した。

  3.  両国は、核不拡散の国際体制の遵守が国際社会全体における平和と安全の保障の最も重要な要素の一つであるとの認識を共有した。

     日本国側は、中央アジアにおける非核地帯の創設に向けたウズベキスタン共和国の努力を高く評価し、引き続き議論の促進に協力していく意向を表明した。

日本国内閣総理大臣
小泉純一郎
ウズベキスタン共和国大統領
イスラム・アブドゥガニエヴィッチ・カリモフ


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