外務省 English リンクページ よくある質問集 検索 サイトマップ
外務省案内 渡航関連情報 各国・地域情勢 外交政策 ODA
会談・訪問 報道・広報 キッズ外務省 資料・公開情報 各種手続き
トップページ 会談・訪問 主な要人の来日日程
主な要人の来日日程


日露外相会談
(結果概要)

平成14年2月2日

 2日午後1時から午後4時50分頃まで、川口外務大臣がイワノフ露外務大臣と外務省飯倉公館において会談したところ、概要以下のとおり(同席、日本側:植竹外務副大臣、丹波駐露大使、高野外務審議官、齋藤欧州局長ほか、ロシア側:パノフ在日ロシア大使、ロシュコフ外務次官、メシュコフ外務次官ほか)。

1.二国間関係

(1)総論

(イ) 政治対話については、まず、あらゆるレベルで頻繁に接触を行い、対話をすることの重要性を確認した。また、マルチの会議や電話会談等を積極的に利用し意思疎通を図ることの大切さを双方が述べ、外相間レベルでもそのようにしていきたいと述べた。その際、イワノフ外相から、川口大臣の早期訪露の招待が表明され、川口大臣は出来るだけ早期に実現するよう検討したいと答えた。また、小泉総理の訪露が2002年の最重要課題であることが再確認され、その実現のために双方が協力していくことで意見が一致した。なお、カシヤノフ首相の訪日、セレズニョフ国家院議長の訪日、中谷防衛庁長官の訪露についても触れられた。

(ロ) 日露関係の現状については、まず、現在の日露関係が良好な状態であることを双方が指摘した。また、平和条約の締結、経済分野、国際舞台という三つの分野での協力を更に進めていくことを確認した。さらに、川口大臣より、国民の視点からの外交が重要であり、日本国民がロシアに対して親しみを感じられるようになることが重要である旨の発言があり、双方より、そのために国民レベルでの交流を含めあらゆるレベルでの交流・接触を拡大したいとの指摘があった。


(2)平和条約締結交渉

 種々の議論が行われた結果として、平和条約締結の意義及び重要性が再確認され、引き続き平和条約締結交渉を精力的に進めていくことで意見が一致した。また、イルクーツク首脳会談、上海APECの際の首脳会談の合意を含むこれまでの合意を全て遵守していく旨再確認された。そのために四島の帰属の問題を含む平和条約締結交渉に関わる全ての問題につき実質的、具体的に議論するため、3月中旬にモスクワで次官級協議を行うことで合意した

(3)北方四島周辺水域における第三国漁船の操業問題

 両国の基本的立場を損なうことなく最も適切な解決策を見いだせたことを確認した。その際、イワノフ外相より、ロシアは同水域において第三国漁船の操業を認めないとの措置を既に実施しており、日本側も資源保存の問題、密漁・密輸対策で効果的な対策をとるよう今後とも協力してほしい、との要望があった。  

(4)その他

(イ) 日本側がロシアのWTO加盟支持を改めて表明し、ロシア側はこれに対し感謝の意を述べた。

(ロ) 日本側より、環境問題での日露協力を促進していきたい、ついてはロシアに早期に京都議定書を批准してほしい旨要望した。

(ハ) 15億のアンタイド・ローンにつき、日本側より、未実施分の1.5億ドルの貸し出しが1月に終了したことを説明し、ロシア側は感謝の意を表明した。

(ニ) 北コーカサス難民支援につき、日本側より、日本は従来よりUNHCRを通じて支援をしてきているが、2002年もこれまでと同等の支援を行う方向で検討中であることを説明した。


2.国際情勢

(1)国際テロ、アフガニスタン

(イ) 国際テロに対する闘いにおいての日露協力の必要性について合意し、共同声明に署名した。また、アフガニスタンに関し、日本側は、アフガニスタンがテロの温床となるのを防止することの重要性を説明しつつ2002年1月のアフガニスタン復興支援会議について説明した。更に、アフガニスタン及びアフガニスタン周辺国に支援を行う上での日露協力の重要性について意見が一致した。

(ロ) なお、ロシア側より、「国際テロ対策については一国では不十分であり、国際協力、国際協調が不可欠である。ロシアはマルチでもバイでも日本とこの問題につき協力する用意がある。外務省をはじめ、その他の政府機関間でも情報交換を行っているが、これを拡大していきたい。また、ロシアはアフガンと関係が深いので、日本と協力する可能性がある。専門家協議を行って話し合いたい。」旨の発言があった。


(2)米露関係、朝鮮半島情勢

(イ) 米露関係については、イワノフ外相より、現在の米露間の交渉、特に米露首脳会談の準備及び戦略安定問題に関する文書の扱いにつき説明があった。

(ロ) 朝鮮半島情勢に関しては、イワノフ外相より、2001年の金正日訪露を中心とした説明があった。この問題に関し、双方は、北朝鮮を孤立させるのではなく関与させていくことが重要であり、そのために米朝交渉、日朝交渉、朝露交渉等、様々な形で北朝鮮を関与させていくことが重要だとの認識で一致した。  


BACK
外務省案内 渡航関連情報 各国・地域情勢 外交政策 ODA
会談・訪問 報道・広報 キッズ外務省 資料・公開情報 各種手続き
外務省