(1) |
中東和平を巡る現状
(イ) |
パレスチナ側より、現地の情勢は非常に厳しく、特にイスラエル軍の封鎖、占領により非常に厳しい経済状況となっているが、イスラエル・パレスチナ側の世論は依然として和平を支持しており、「ロード・マップ」が和平に向けた取組として議論されていることに意義があると述べた。
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(ロ) |
川口大臣より、情勢が厳しいことは承知しており、「ロード・マップ」につき早期にコンセンサスに至ることが重要であると述べた。 |
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(2) |
イラク問題
(イ) |
シャアス長官より、イラク情勢が悪化した際にパレスチナを巡る情勢も悪化することを心配していること、及びパレスチナ側もイラクに安保理決議受入、履行を説得してきているとし、中東の真の和平と安定のためにはパレスチナ問題の解決が重要と述べた。
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(ロ) |
川口大臣より、先般、中東地域に派遣した総理特使よりは、各国とも中東和平の重要性を強調している旨伺っているとし、現在、ボールはイラクの側にあり、我々は情勢の推移を見守っていると述べた。
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(3) |
パレスチナ改革
(イ) |
パレスチナ側より、厳しい状況の中でもパレスチナ側としては2つの努力を続けているとして、1)ハマスとの直接協議を始めとする停戦のための努力、2)パレスチナ改革をあげ、3)については、現在、憲法の起草作業を進めており、また、選挙管理委員会の発足等選挙実施のための準備を進めているが、選挙を1月に実施するためには、イスラエルの撤退が必要であると述べた。
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(ロ) |
川口大臣は、パレスチナ自治政府側のハマスとの協議は承知しており、こうした努力を評価しており、イスラエルに対し、侵攻と暴力を止めるよう求めているが、貴方に対しても暴力とテロを止めるよう申し入れたいと述べた。 |
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(4) |
和平に向けた日本の役割
(イ) |
パレスチナ側より、日本の積極的な役割を期待しており、「カルテット」(四者会合)の中にも是非入っていただきたい、パレスチナ側としても支持したいとの発言があった。また、日本の経済協力のレベルが減少については、是非とも以前のレベルに戻して頂きたいとの要請がなされた。
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(ロ) |
川口大臣より、日本は中東和平に関与し続けるとし、日本の役割に対する支持に感謝する旨述べた。また、対パレスチナ支援については、日本のコミットメントは変わっていないが、支援額の減少については、治安情勢の悪化が問題であり、支援状況改善のためにも治安情勢に努力して欲しいと述べた。(これに対し、パレスチナ側よりは、治安情勢の悪化につき誇張されている旨の発言があった。) |
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