外務省 English リンクページ よくある質問集 検索 サイトマップ
外務省案内 渡航関連情報 各国・地域情勢 外交政策 ODA
会談・訪問 報道・広報 キッズ外務省 資料・公開情報 各種手続き
トップページ 会談・訪問 主な要人の来日日程
主な要人の来日日程


アブー・ラーギブ・ジョルダン首相の訪日
(概要と成果)

平成13年11月1日

1.日程

 アブー・ラーギブ・ジョルダン首相は、10月29日から11月1日までの日程で訪日し、29日には田中大臣と、30日には小泉総理大臣と会談を行った。
 今次訪日は、今般の米国同時多発テロ事件や中東和平情勢の他、経済協力等の二国間関係の分野に関して意見交換を行うことを目的としたもの。

2.概要

(1) 米国同時多発テロ事件
 会談では、日本側より、ジョルダンが今次テロ事件を直ちに断固として非難し、国際社会によるテロに対する闘いを支持する旨一貫して表明してきていることを評価する旨述べると共に、テロ問題におけるジョルダンの重要性を強く認識している旨述べ、日本として今回の闘いはテロに対する闘いであり、アラブ・イスラムとの闘いではないと考えている旨強調した。これに対して、ジョルダン側より、ジョルダン自身もこれまでテロの被害を被っており、これと闘ってきている、今次事件後も米とは緊密な協議を行ってきており、米軍は軍事行動に成功しなければならない旨の発言があった。

(2) 中東和平
 中東和平問題については、ジョルダン側より、現在のパレスチナ情勢について強い懸念が表明されると共に、パレスチナ人に対して希望の光を与えるためにも、主要国がパレスチナ国家樹立への支持を表明することが重要である旨述べた。また、ジョルダンはこれまでも両当事者を交渉のテーブルに戻すために絶え間ない努力を行っているが、日本は中東地域で尊敬されており、米、EU同様に和平実現のための一層積極的な取り組みを期待する旨発言があった。これに対して日本側よりは、小泉総理よりの書簡の発出や田中大臣の電話会談といった取り組みを通じてイスラエル側に対し自制を呼びかけているが、テロに対する国際的連携にアラブ・イスラム諸国の協力を得るためにも、中東和平を進めることは重要であり、今後も積極的な役割を果たしていきたい旨述べた。

(3) 二国間関係
 二国間関係につき、ジョルダン側より、アブドッラー国王から小泉総理宛の親書が手交されると共に、テロとの闘いや中東和平問題においてジョルダンが果たしている役割の重要性を強調した上で、現在莫大な債務(日本が最大の債権国)を抱え、失業率、貧困率等が高い水準にあるので、日本からの援助を期待する旨発言があった。これに対して、日本側よりは、日本も厳しい経済・財政状況にあり、削減の方向にあるODAは、有効かつ重点的に行っていく必要があるが、ジョルダンの厳しい経済状況、テロ問題、中東和平等におけるジョルダンの重要性は十分に理解したので、中東和平に資する方法で協力を行っていきたい旨述べた。

3.成果

(1) テロ問題に関し、ジョルダンとの間で、米国等による行動を支持することを両国間で確認し合うことが出来たのは、テロに対抗する国際的連携を強化するためにアラブ・イスラム諸国の協力を得るとの観点から極めて重要。

(2) また、テロ問題への対応と同時に中東和平の進展が重要であるとの認識で意見が一致し、同問題において重要かつ建設的な役割を果たしているジョルダンから、日本の中東和平での役割は重要であり、今後一層の積極的な取り組みを期待するとの発言があった。

(3) 二国間関係については、債務問題を抱えるジョルダンに対する日本の支援が要請され、日本も厳しい財政状況ではあるが、今後も中東和平に資するような形で協力を行っていきたい旨ジョルダン側に伝達し、ジョルダン側の一定の理解を得ることが出来た


BACK


外務省案内 渡航関連情報 各国・地域情勢 外交政策 ODA
会談・訪問 報道・広報 キッズ外務省 資料・公開情報 各種手続き
外務省