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小泉総理大臣

日韓首脳会談(概要)

平成13年10月16日

 15日、訪韓した小泉内閣総理大臣は、金大中大統領との間で首脳会談を行ったところ、概要以下のとおり(同席者 韓国側:韓昇洙(ハン・スンス)外交通商部長官他、日本側:上野官房副長官、寺田駐韓大使他)。

〔参考〕西大門(ソデムン)独立公園におけるぶら下がり会見での総理発言

1.歴史関連

(1) 歴史認識
 金大統領より、西大門において総理が述べられた心のこもった反省と将来の発展に向けた言葉を高く評価する旨の発言があった。

(2) 教科書問題
(イ) 金大統領より、次の発言があった。
 98年以来、著しく発展した日韓関係が教科書問題等により停滞している状況は非常に遺憾。本件は、日韓関係の根幹に関わる問題。韓国国民の感情と懸念を理解頂き、近隣諸国条項に対する十分な配慮を望む。
(ロ) これに対し小泉総理より、本件に関し、重要なことは、歴史認識において韓国の意見を十分聞くという枠組みを作ること、そのためには、学者・歴史の専門家で公平に判断できる協議の場を設けることが重要、これらを通じて相互理解が深まる旨述べた。
(ハ) これを受け、大統領より、総理の提案に賛成する旨の発言があった。

(3) 靖国神社参拝
(イ) 小泉総理より、次のとおり発言した。
 靖国神社参拝については、二度と戦争をおこしてはならないという強い気持ちから、戦争犠牲者に対する慰霊として行ったもの。他方、戦没者に対する哀悼の慰霊を内外の人々がわだかまりなくできるよう今後政府で検討していきたい、また平和に対する思いを日本として真剣に深く考え、大統領の発言をきちんと受け止めたい、今後相互理解が深まるよう努力していきたい。
(ロ) これに対し金大統領より、国のために戦没者の魂を慰霊するとの総理の言葉はよく理解できるが、A級戦犯の問題がある、この問題に関して総理が善処することを期待する旨の発言があった。

2.米国連続テロ事件への対応

(1) 小泉総理より、武力行使はしないとの決意の下、テロの防止、対応等様々な措置をとっており、軍国主義の復活との誤解は持たないで頂きたい旨述べた上で、テロの面でも外交努力や情報の交換、テロへの資金提供防止等、日韓で協力できることは多い旨述べた。

(2) これを受けて、金大統領より、テロについては、日韓で協力できることは多いという点で総理と意見の相違はないが、自衛隊の活動は、平和憲法の枠内で行われることが重要である旨の発言があった。

3.北方四島周辺水域におけるサンマ漁問題

(1) 金大統領より、本件に関し、日本は領土問題というが韓国にとっては商業的な問題であり、韓国漁民の生存権に関わる問題である、ハイレベルの実務者間協議を早期に行いたい旨の発言があった。

(2) これに対し、小泉総理より、本件は領土問題に関わるため非常に慎重な対応が必要であるが、韓国の漁業問題も重大な問題であることは理解している、ハイレベルで早期に協議をしていくことに合意する旨述べた。

4.W杯の共催及び人的交流の促進をはじめとする協力案件

 両国間の交流拡大の観点から、以下の議論があった。

(1) 査証問題 金大統領より、査証問題の推進を期待する旨の発言があり、小泉総理より、査証緩和のため両国が努力する必要がある旨発言。

(2) テロ関連安全対策 W杯成功に向け両国間で緊密に協議することで一致。

(3) 投資協定 年内妥結に向けて努力を継続。

(4) 年金協定 先方より、早期交渉開始への期待表明があり、小泉総理より早期交渉に向け必要な準備をしたい旨述べた。

(5) 日韓航空輸送 航空輸送力の増大に向け、協力することで一致した。

(6) 在韓被爆者問題 金大統領より、肯定的な検討を求める旨の発言があり、小泉総理より、少しでも前進させたい旨発言。

5.在日韓国・朝鮮人の地方参政権問題

(1) 金大統領より、これまでの経緯にもかんがみ、必ず実現するように貴総理の御努力をお願いする旨の発言があった。

(2) これに対し、小泉総理より、本件に関する貴大統領の高い関心は十分承知している、今後とも議論を継続していきたい旨述べた。

目次


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