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トップページ > 会談・訪問 > 小泉総理大臣 |
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平成13年11月5日 1.冒頭発言1999年に初めて開催され、2000年定例化に合意した日中韓首脳会合を、2001年は日本が主催できることは幸甚。米国同時多発テロという大事件の影響もあり、国際社会が政治的・経済的に不安定な中で本会合を開催できたことは有意義。日中韓の友好協力関係は、これら3国にとってのみならず、アジア太平洋、ひいては世界全体の安定と繁栄のためにも重要。 2.経済 (1)経済情勢 現内閣は経済改革を最大の課題としており、様々な困難に直面しながらも、「改革なくして景気回復なし」との考えで改革を行っているが、これは日本のためのみならず、東南アジアや中韓両国との関係においても重要。この方針を堅持しながら改革に取り組んでいくことで、東アジア全体の発展に貢献していきたい。 中国のWTO加盟を心から歓迎する。この地域の経済関係の緊密化が円滑に進み、地域全体の競争力が高まるよう、3国の間で協議・協力を強化していきたい。 (2)3国間協力 日中韓経済協力共同研究については、各国研究者の努力に敬意を表しつつ、報告書の提言を今後の政策形成の参考にしたい。 経済大臣会合、財務大臣会合の開催、貿易促進、ビジネス・フォーラムの設置に賛成。これらの協力をどのように具体化していくかについては、外交ルート等で調整していくこととしたい。 IT協力は、特に今後世界が真剣に取り組んでいくべき分野であり、日本も今後5年間でIT先端国となるべく努力している。ITは特にビジネス界で進んでいる。IT協力においても3国間で如何なる協力体制を構築するかにつき、事務当局で協議を進めていきたい。 3国間では、その他にも特許庁長官政策対話会合、北東アジア港湾局長会議等、様々な分野で専門家会合が開催されている。このような取組を継続し、様々なレベルで幅広い3国間協力を推進していきたい。また、北東アジアにおけるエネルギー安全保障の強化のためには、日中韓協力を強化していくことが重要と考える。 3.経済以外の分野での協力と3国間協力の進め方 (1)テロリズム 今回のASEANとの会議では経済が議論の中心となろうが、先般のテロ事件の影響で、観光業界は世界的に大打撃を受けている。テロ撲滅に向けて努力し、3国が協力してテロに対して強い姿勢を示し、様々な協議、協力を進めていくことが重要。 (2)環境 2001年4月に東京で第3回日中韓環境大臣会合が開催され、環境協力の一層の推進について活発な議論が行われた。日本としては「日中韓環境共同体パートナーシップ・イニシアティブ」を提案したい。これまで、環境は経済発展を阻害するとの議論があったが、これからは発想を転換し、環境を重視し、環境技術が経済発展に資すると考えるべき。今後とも、同イニシアティブの下で様々な環境協力プロジェクトを推進していきたい。 (3)その他の「国境を越える問題」 国際組織犯罪については、海賊の被害が出ている他、薬物も問題となっている。また、人の交流が進むことで感染症の問題も一国だけの問題でなくなっている。このような問題への取組においても日中韓の連携を強化し、この分野でのアジア全体の協力に貢献していきたい。 (4)文化・人的交流、観光 文化・人的交流については、日中韓の文化・人的交流に弾みをつけるため、2002年日中韓国民交流年の実施に向けて密接に協力していきたい。文化・人的交流は互いの友好関係を深める上で重要。文化交流は裾野が広く、政治・経済にも劣らず重要である。2002年は日中国交正常化30周年であり、ワールドカップ・サッカー日韓共同開催の年でもある。これを機に、文化・人的交流を更に深めていきたい。 中韓両国は観光資源に富んでいる。日本は両国の文化を取り入れ、今日まで発展してきた。中韓両国には、まだ日本に知られていない観光資源が多くあると思う。韓国との人の交流は、以前は年間に1万人だったものが、今は一日に1万人となっている。観光業界もテロによって大打撃を受けたが、観光を促進することは、3国間の友好を深める上で重要。 (5)日中韓協力プロセスの方向性に関する協議体制 日中韓3国間の協議・協力プロセスは拡大・深化しており、その全体の方向性を協議する体制を強化するため、必要に応じ、外務大臣会合やその他の外務当局間で協議を進めるのも一案と考える。そこでは、日中韓協力、そしてASEANとの関係について協議を行うことは、アジア全体、世界全体にとっても有意義と思われる。
最後に、日中韓3国首脳の発言を議長である小泉総理がとりまとめ、合意事項として以下のとおり対外的に発表された。
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