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高村総理特使のサウディ・アラビア訪問(概要と成果)


平成14年12月27日


1.会談の概要

 高村総理特使は、12月17日から20日の日程で、サウディ・アラビアを訪問し、18日にサウード外相、ファハド国王と、また、19日にアブドッラー皇太子と会談したところ、その概要以下の通り。

(1) サウディ政府による対応ぶり

 サウディ政府は、イラク問題が深刻化しつつあるこの時期に日本が総理特使を派遣したことを、日本の中東情勢に関する強い関心の現れとして歓迎し高く評価した。これは、先方の発言のみならず、(イ)ラマダン明け休暇後実質的準備期間が極めて短い中で、高村特使の受入を即日決定したこと、(ロ)ジェッダ滞在中の国王との会談実現のために、王室の専用機を特使のリヤド・ジェッダ間の往復に提供したこと、(ハ)アブドッラー皇太子が週末である、木曜日の夜、滞在中のリヤド近郊の砂漠にある自分の「キャンプ」に特使を招いて会談を行ったこと等に表れている。

(2) 当方からのメッセージ

(イ)  イラク問題の平和的解決のため、イラクに対する継続的働きかけを要請し、中東和平問題解決に関する日本の貢献の意図を表明したほか、特にサウード外相に対しては、アフガニスタン支援の強化を呼びかけた。また、これらの問題につき、日本は今後更にサウディ政府と緊密に連携し、協力していきたいとの意図を強調した。

(ロ)  イラク問題に関連して、事態が緊迫化した場合、クウェイト等に在留する邦人の退避に際しての便宜の供与、及び石油の安定供給についてサウディ政府の協力を要請した。

(3) サウディ側の反応

(イ) イラク問題

(a)  イラクへの働きかけの成果を強調するとともに、今後ともイラクが間違った動きに出ないことへの強い期待を表明した。また、米国が戦争は最後の手段であるとしていることを評価しつつも、戦争は地域の諸問題の解決につながらないばかりか、その後の不安定化をもたらすとの不安に言及した。その上で、国際法に則り、国連の枠組みで国際社会が一致して協力することが、アラブ諸国が協力するためにも重要との立場を表明した。

(b)  在留邦人退避、石油の安定供給については、出来る限りの協力をするとの意図を表明した。

(ロ) 中東和平問題

 この問題の解決こそが中東地域の他の諸問題にとっても極めて重要だとの立場を強調した。また、ロードマップの採択が遅れていることに対する懸念が表明された。

(ハ) アフガニスタン問題

 サウード外相は、アフガニスタンの現在の不安定性にかなり強い不安を表明。支援については、サウディは水、住民の定住、病院、学校の建設に重点を置いているとしていた。

(ニ) 二国間関係

 アブドッラー皇太子より小泉総理のサウディ訪問への強い要請があった。


2.全般的評価

(1)  サウディ側は、日本が上記の諸問題につきサウディ政府と密接な協力をしていきたいとの立場を表明したことを高く評価し、今後とも両国間の緊密な連携を保っていくことで意見の一致を見た。イラク問題については、今後とも、今回の特使派遣による対話のモメンタムを更に強化していく必要があると思われる。



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