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人間中心の平和な世界を目指して
-21世紀の日本・北欧パートナーシップ-第2回日本・北欧首脳会談共同プレス・リリース
於:レイキャビック
本日、小渕日本国総理大臣、オッドソン・アイスランド首相、ラスムセン・デンマーク首相、リッポネン・フィンランド首相、ボンネヴィーク・ノールウェー首相及びパーション・スウェーデン首相は、第二回日本・北欧首脳会談を行った。第一回日本・北欧首脳会談は1997年6月にノールウェーのベルゲンで実施された。
1999年6月22日日本と北欧諸国の首脳は、本日の会談において幅広い分野で有意義な意見交換を行い、現在の良好な日本と北欧諸国の関係を今後一層強化していく意思を確認した。各首脳は、グローバリゼーションの進展する中、21世紀を人間の尊厳が保証された平和な「人間中心の社会」の世紀にする必要があるとの考えで一致した。そのためには、日本と北欧諸国との協力を含めた国境を越えた協力が必要であることに注目し、各首脳は次の分野で重点的に協力していくこととした。
1.コソヴォを含む地域・民族紛争の解決へ向けて
日本と北欧諸国の首脳は、地域・民族紛争解決のための支援、コソヴォ難民を含む紛争犠牲者への支援、またこのような地域・民族紛争により破壊された社会の復興において、各国政府が可能な分野で協力していく意思を表明した。各首脳は、特にコソヴォの復興が急務であることに言及した。
2.国際社会の平和と繁栄への貢献
日本と北欧の首脳は、次の分野において緊密な協議を促進し、共同して取組んでいく意図を表明した。
- 平和維持活動(日本のPKO要員の北欧PKO訓練センターにおける教育訓練の継続を含む。)
- ロシア等旧ソ連諸国における核兵器廃棄のための支援
- 日本が国連に拠出した20万ドルを用いた小火器移転の透明性向上のための諸事業
日本と北欧諸国の首脳は、国連安保理改革、常任・非常任議席の拡大の必要性を確認した。北欧諸国の首脳は日本とドイツを新たな安保理常任理事国とすることへの支持を改めて表明した。また、日本と北欧諸国の首脳は、国連の強化に関し、今後とも様々な場を通じてより緊密な意見交換を促進していくことを確認した。
小渕総理は、日本経済の回復に向けた、また、継続的な経済支援によりアジアにおける責任を担うための日本の努力を説明した。北欧諸国の首脳は、このような日本の努力への高い評価を表明した。また、日本と北欧諸国の首脳は、WTO次期交渉等の場で多角的貿易体制の強化のために協力していくことを確認した。北欧諸国の首脳は、ケルン・サミットにおいて発表された国際金融システムの安定へ向けた諸改革に対し支持を表明した。
3.人間中心の社会の実現に向けて
日本と北欧の首脳は、より人間中心の社会を実現するため、人間の安全保障の観点から、人間の生存、生活、尊厳に対するあらゆる種類の脅威に対処し、国境を越えた全ての協力の可能性を探っていくことの重要性を確認した。
日本と北欧諸国の首脳は、すべての人々に人間としての発展の機会を与えることの重要性を強調した。現在の援助分野での日本と北欧諸国との政策対話及び協力に言及し、次を含む諸分野において更なる協調と協力の方途を探っていくことについての関心を共有した。
- 昨年東京で開催された第二回アフリカ開発会議(TICAD II)のフォローアップ
- 環境分野を含むアジアにおける開発協力
- 緊急人道支援と長期的開発の間のギャップ問題の解決
この観点から、北欧諸国の首脳はケルン・サミットにおいて合意された重債務貧困国(HIPC's)に対する新たな債務救済イニシアティブを歓迎した。
さらに、日本と北欧諸国の首脳は、第一回日本・北欧首脳会談の際の合意に基づき、高齢化に関する第1回日本・北欧セミナーが98年8月成功裡に開催されたことを評価するとともに、当該分野における日本と北欧諸国の協力を継続するため第2回セミナーが本年10月に東京で開催予定であることを歓迎した。
日本と北欧諸国の首脳は、普遍的な人権尊重の重要性を強調し、国際社会においてこの問題について協力していく意図を確認した。また、小渕総理は、男女共同参画についての北欧諸国の先進性を賞賛し、日本と北欧諸国間で人的交流を促進し、本件分野における日本の今後の施策に反映したいとの意図を表明した。
以上
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