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日・ギリシャ首脳会談
(概要)平成13年1月14日
13日午後6時半より8時(日本時間14日午前1時半より3時)まで、森総理はアテネにおいてシミティス首相と会談を行ったところ概要以下の通り。今次会談は、当初予定されていた45分間の会談時間を大幅に上回り、二国間関係、国連、バルカン等の地域情勢について意見交換が行われた。
1.二国間関係
(1)シミティス首相に対する訪日招請
森総理より、日本とギリシャは一昨年修好100周年を迎え、両国の友好の機運が高まっている中でギリシャを訪問できたことは良かった旨述べ、シミティス首相の訪日を招請した。シミティス首相より、訪日招請に謝意を表するとともに、2002年を目途に外交当局に調整させたいとの発言があった。
(2)バスジャック事件に関する謝意表明
森総理より、昨年11月にギリシャで発生した邦人33名を巻き込むバスジャック事件の際に、シミティス首相をはじめとするギリシャ政府が乗客の人命尊重を第一として事件解決に尽力したことについて謝意を述べた。
(3)観光分野での協力
森総理より、2001年のなるべく早い時期に、我が国からギリシャに観光交流促進ミッションを派遣し、両国間の観光交流促進のための方策や旅行者の安全確保対策等について意見交換をさせたい旨提案した。これに対しシミティス首相より、観光交流促進ミッションは大変ありがたいとの発言があった。
シミティス首相より、観光交流促進のためにも1994年以来運行が中止されている日・ギリシャ間の直行便の運行再開の重要性が指摘された。これに対し、森総理より、本件は旅客の需給のバランスによるものであり、今後、航空会社の判断を踏まえて両国間で協議することを考えたい旨述べた。(4)日・ギリシャ間の経済関係促進
森総理より、両国間の通商投資関係の一層の促進のためのギリシャのイニシアティヴに期待しており、ヘルメス・プラン(ギリシャの対日経済関係強化行動計画)には、我が国としても引き続き協力していきたい旨述べた。シミティス首相より、日本のギリシャへの投資・貿易に対する強い関心が表明された。
2.日・EU関係
(1)EU拡大
森総理より、ユーロを含むEUの統合及び拡大の動きに注目している旨述べた。シミティス首相より、先般ニースで開催された欧州理事会でもEU各国の拡大及び統合への意思の強さが確認された通り、もう後戻りはできないところに来ており、今後各国の協力はより緊密になっていくであろうとの説明があった。
(2)日・EU協力
森総理より、本年より始まる「日欧協力の10年」を機に作成中の新しい日・EUの協力に関する文書について言及した。シミティス首相より同文書に対する支持が表明された。また、森総理より、我が国とEUとがそれぞれの地域問題について相互に関心を持ち、支援を行っていくことを望む旨述べた。シミティス首相よりは、大変有意義かつ興味深い考えであるとの発言があった。
3.地域情勢
(1)バルカン
シミティス首相より、我が国の対バルカン支援がバルカンの安定と平和に大きく寄与したとして謝意が表明された。また、緒方前国連難民高等弁務官に対しても、コソヴォ難民に関する取り組みに関して、同首相より謝意が表明された。
シミティス首相より、バルカン帰還兵の健康障害の問題に関連し、劣化ウラン弾は国連の枠組みの中で禁止することが望ましいとの発言があった。森総理より、劣化ウラン弾とバルカン帰還兵等の健康障害との関連性については、我が国としても関心を有しており、現在、状況を注視しつつ情報収集を行っているところである旨述べた。(2)サイプラス
シミティス首相より、サイプラス問題は国連の枠組みでの解決を図るというギリシャの立場に対する理解を求めた。森総理より、我が国が従来から国連の枠組みによる解決を支持していること及び問題の平和的解決のためにギリシャが引き続き努力することへの期待を述べるとともに、トルコとの関係改善のための最近のギリシャの真摯な努力に敬意を表した。
4.安保理改革
森総理より、国際社会が直面する諸課題に対応していくためには、唯一の普遍的・包括的な国際機関である国連、特に世界の平和と安全に主要な責任を担う安保理を強化していくことが不可欠であり、常任・非常任双方の拡大へ向けて機運が高まっている今、改革実現のため我が国として一層の努力を行っていきたいと述べ、ギリシャの協力を求めた。シミティス首相より、安保理改革を支持し、日本の常任理事国入りを支援する用意があるとの発言があった。
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