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川奈首脳会談 平成10年4月28日
1.全体概要-クラスノヤルスク会談に引き続き、家族ぐるみのつきあいをも通じ、両首脳間の個人的な信頼関係・友情が一層深化した。
-クラスノヤルスク会談以後着実に進展してきた日露関係がすべての分野にわたり一層拡充しているものと考えられる。2.「橋本・エリツィン・プラン」の拡充
両首脳は、クラスノヤルスク会談以降の橋本・エリツィン・プランの進捗状況を確認するとともに、両国関係の経済関係の発展のために引き続きこのプランを拡充しつつ、着実に実施していくことについて一致した。(詳細は、「『橋本・エリツィン・プラン』の進捗と拡充」参照)
なお、日本からロシアへの投資を促進するため、ロシアと協力して投資会社を作ることを検討することとした。そのため、日本側は、外務、大蔵、通産の各省よりなるチームを協議のため5月初めにもロシアに派遣することとした。3.平和条約
-両首脳は、平和条約に関するクラスノヤルスク合意を実現するため、真剣な話し合いを行った。
-その結果、両首脳は、同条約が東京宣言第2項に基づき四島の帰属の問題を解決することを内容とし、21世紀に向けての日露の友好協力に関する原則等を盛り込むものとなるべきことで一致した。
-両首脳は更に、クラスノヤルスク合意の実質的前進及びそのための作業の加速化を図るとの決意を表明し、次の平和条約締結問題日露合同委員会次官級分科会を近く開催させることにした。4.北方領土問題解決に係る環境整備
-両首脳は、四島交流が92年に開始されて以来、当初からの目的である領土問題解決のための相互理解の増進を図る上で相当の役割を果たしてきたことことを評価した。さらに、両首脳は、この訪問の目的に資する活動を行う学術、文化、社会等の各分野の我が国の専門家が新たに交流に参加する道が開かれたことになったことを歓迎した。
-橋本総理は、北方四島において最近電力供給に支障が生じていることを踏まえ、四島住民に対してディーゼル発電機を供与するという協力の可能性を検討する旨述べた。エリツィン大統領は、この日本側のイニシアティブを評価した。5.安全保障対話・防衛交流
-両首脳は、ハイ・レベルの防衛交流を引き続き行っていくことを確認し、本年統幕議長と参謀総長の相互訪問を実施することで一致した。
-両首脳は、クラスノヤルスク会談の結果を踏まえ、自衛隊とロシア軍の共同の救助捜索訓練を本年夏に日本海北部において実施することで一致した。6.サハリン沖日米露合同油防除訓練の実施
-両首脳は、5月中旬にサハリン(コルサコフ市)周辺水域においてサハリンプロジェクトの実施に伴う油事故を想定した日米ロの合同油防除訓練が実施され、日本国より海上保安庁の巡視船が参加することとなったことを歓迎した。
7.文化交流
-橋本総理は、本年4月より明年3月までロシアにおいて日本文化祭98を実施すること、特にこの文化祭の最大の行事の一つとして、ロストロポーヴィッチ氏、小澤征爾氏及び新日本フィル交響楽団の出演によるロシア公演を予定している旨説明し、エリツィン大統領は、この行事が日露間の文化交流を一層拡充するものであるとして、これを歓迎した。
-また、同文化祭の一環として、6月に橋本総理の写真展が開催され、エリツィン大統領夫人の招待により総理夫人が訪露し、開会式に出席する。8.今後の政治対話
-両首脳は、本年秋、総理が訪露し、明年にエリツィン大統領が訪日することで原則的に一致した。
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