WTO新ラウンド交渉(現状と今後のスケジュール)
平成14年8月7日
1.交渉全体
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2001年11月の第4回閣僚会議(於:ドーハ)で新ラウンド交渉の開始が合意。
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2002年1月から交渉が本格化。
日程: |
2003年9月10~14日 |
第5回閣僚会議(於:メキシコ・カンクン) |
2005年1月1日まで |
全ての交渉終結 |
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2.農業
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2003年3月31日までに交渉の「モダリティ」(大枠:更なる貿易自由化と貿易ルールの改善に関する方式のこと)を確定し、また、第5回閣僚会議に包括的譲許表を提出予定。
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6月に輸出競争の交渉が行われ、今後、7月、9月に市場アクセス、国内助成の交渉が行われる。
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12月18日に議長による概観ペーパーが提示予定。
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3.サービス
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2002年6月30日までに初期「リクエスト」(相手国に対する自由化の要望事項)を提出。現在、日本には18カ国・地域からリクエストあり。
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2003年3月31日までに初期「オファー」(相手国からのリクエストに対する自由化の回答)。
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4.非農産品市場アクセス
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交渉日程(主に交渉「モダリティ」確定の期日)について、先進国と途上国の間で厳しい対立があったが、「来年3月31日にモダリティのアウトライン、5月31日にモダリティの最終合意」ということで7月18日の貿易交渉委員会にて合意が得られた。
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8月2日に日本提案を提出。9月以降、実質的な議論が行われる。
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5.ルール
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以下のそれぞれの規律の強化・明確化について、交渉が開始され、関心国より考え方を示す文書が提出されている。((1)アンチ・ダンピング協定、(2)補助金協定(含漁業補助金)、(3)地域貿易協定)
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6.TRIPS協定(知的所有権の貿易関連の側面に関する協定)関連
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ワイン・スピリッツなど特定地域の特産物を保護する「地理的表示」の扱いについて交渉が開始。
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AIDSなどの感染症を治療する医薬品を安価に提供するための特許の制限。
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7.貿易と環境
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環境を保護するために取りうる貿易上の措置とWTOルールとの整合性などついて交渉が進行中。
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8.紛争解決了解(DSU)の改善と明確化
これまでに、日本やECから「勧告実施と対抗措置の前後関係の整理」、「パネルの常設化」、「手続の迅速化」等の論点が出されており、今後、実質的な議論に入っていく予定。2003年5月の交渉完了を目標。
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