【質問・意見のポイント】 |
(イ) |
貿易の自由化を考えると、わが国の食糧自給率が低いことは問題である。自給率を上げるための生産刺激的な方策が必要なのではないか。 |
(ロ) |
農業の生産性が低いのは農耕用機器や土木インフラなど構成要因のコストの問題もあるのではないか。
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【答】実重農水省国際経済課長 |
(イ) |
自給率は国内消費に対する国内生産の比率の問題である。 |
(ロ) |
生産に関しては、国内の生産性を上げながら、生産力を強化していく必要がある。この際の予算については、農業にどれだけ充てることできるかについて国民的なコンセンサスが必要である。皆様の声を拡げていっていただきたい。 |
(ハ) |
消費に関しては、コメの消費量の減少にみられるように、国民の食生活が変化している。栄養面でもアンバランスとなってきているので、これを改善すべく文科省と厚労省とも協力して「食育」を推進している。また、食糧の廃棄分を減らすことも自給率の改善につながる。日本の食生活は非常に豊かであり、すべてを国内生産だけで賄えないことも確かである。国内生産と、安定的な輸入、備蓄の組み合わせで食料の供給を確保していく必要がある。 |
(ニ) |
農業のコストに関しては、機械等農業生産資材のコスト削減が必要であるが、同時に、農産品の最終価格の75%が流通過程によるものであることを考えると流通過程の改革も必要である。 |
(ホ) |
野菜について行った調査によると、国民の多くは日本産の農産品の価格が中国産より2, 3割高い程度であれば日本産を購入したいと思っている。こうした価格水準を念頭に置いて、国内において努力することが必要であるし、行政としてもこれを支援したい。 |