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経済


アンチ・ダンピング(AD)フレンズ
高級事務レベル会合の開催について

平成15年2月

1. ADフレンズ高級事務レベル会合開催の背景について

 2月5日、ジュネーブにおいて開催されたADフレンズ高級事務レベル会合開催の背景については以下のとおり。

(1) ADフレンズは、アンチ・ダンピング(AD)規律の強化・改善に関する具体的提案を行うなど、WTO・ルール交渉の場において、積極的な貢献を行ってきた。

(2) 2002年秋以降、米国も動き始めており、AD交渉も今後本格化することが想定される中、2003年は、いよいよ具体的改正提案に関する議論に向けた動きを進めていかなければならないと考えている。そのためには、ドーハ開発アジェンダの中でのAD交渉の重要性について、対外的にメッセージを出していくことが重要である。

(3) このような観点から、ADフレンズの本国の高官(Senior Officials)が一堂に会し、AD規律強化に向けた我々のメッセージを浸透させるためのステートメントを採択・発表することによって、政治的な機運を高め、今後の交渉のモメンタムを強めることは有効であると考える。


2. ステートメント(英文)について

 ステートメントの主なメッセージは、AD交渉において実質的な結果をおさめることが全般的なマーケットアクセス改善及びドーハ開発アジェンダ成功の鍵であるということである。
 ステートメントの概要は以下のとおり。

(1) 近年急増しているアンチ・ダンピング措置の濫用に対して重大な懸念を有している。AD措置の増加の主要な原因はその濫用であり、かつ、企業にとってハラスメントとなるような事例も多数見られ、実際、紛争処理の対象となったAD措置のうちのほとんどはWTO不整合とされている。ADの濫用は、保護主義のための安易な道具(handy tool for protectionism)となっている感がある。

(2) ADはドーハ開発アジェンダの他の交渉分野とも密接な関連を有するものである。AD措置の濫用は、過去の交渉により撤廃された貿易障壁にとって代わるものとなっている。また、AD調査は、被調査企業に負担を課すのみならず、貿易に対する冷却効果 (chilling effects)を及ぼすものでもあり問題である。さらにAD措置は、特に基盤の脆弱な途上国の輸出産業に甚大な影響を与えるなど、途上国の経済発展を阻害していることも問題。

(3) このような認識から、ドーハ・マンデートに基づき、アンチ・ダンピング措置の濫用防止のために、その規律の強化・明確化を行うことは、極めて重要であり、AD交渉の中心的目的である。AD交渉において、実質的進展を得ることは、ドーハ開発アジェンダの成功のための鍵である。


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