日本チップ貿易株式会社と全ソ外国貿易公団エクスポルトレスとの間の基本契約に関する日本国政府とソヴィエト社会主義共和国連邦政府との間の交換公文

(日本側書簡)

　書簡をもつて啓上いたします。本官は、千九百七十一年十二月六日に東京において日本チップ貿易株式会社と全ソ外国貿易公団エクスポルトレスとの間に「ソ連邦より日本国への工業用チップ及び広葉樹パルプ長材の供給並びに日本国よりソ連邦ヘの工業用チップ及び広葉樹パルプ長材の生産のための設備、機械及び資材の供給に関する基本契約」(以下「基本契約」という。)が署名されたことに対して日本側が満足の意を表明した旨を閣下に通報することを喜びとします。

　本官は、基本契約が両国間の貿易及び経済関係の発展のために有する意義を認め、基本契約に関する次の了解を日本国政府に代わつて確認する光栄を有します。

1　両政府は、それぞれの国内法令の範囲内で、基本契約の円滑なかつ適時の実施を促進するものとする。

2　基本契約に基づく取引は、当該期間において有効な日本国とソヴィエト社会主義共和国連邦との間の貿易及び支払に関する協定の規定に従つて実施されるものとする。

3　両政府は、基本契約に基づく取引を両国間の貿易に対する拡大的な要因とみなす。

　本官は、以上を申し進めるに際し、ここに閣下に向かつて敬意を表します。

　千九百七十二年二月二十三日に東京で

　外務事務次官  森治樹

　ソヴィエト社会主義共和国連邦外国貿易大臣代理
イ・エフ・セミチャストノフ閣下

(ソ連側書簡)

　書簡をもつて啓上いたします。本官は、千九百七十一年十二月六日に東京において全ソ外国貿易公団エクスポルトレスと日本チップ貿易株式会社との間に「ソ連邦より日本国への工業用チップ及び広葉樹パルプ長材の供給並びに日本国よりソ連邦ヘの工業用チップ及び広葉樹パルプ長材の生産のための設備、機械及び資材の供給に関する基本契約」(以下「基本契約」という。)が署名されたことに対してソ連邦側が満足の意を表明した旨を閣下に通報することを喜びとします。

　本官は、基本契約が両国間の貿易及び経済関係の発展のために有する意義を認め、基本契約に関する次の了解をソヴィエト社会主義共和国連邦政府に代わつて確認する光栄を有します。

1　両政府は、それぞれの国内法令の範囲内で、基本契約の円滑なかつ適時の実施を促進するものとする。

2　基本契約に基づく取引は、当該期間において有効なソヴィエト社会主義共和国連邦と日本国との間の貿易及び支払に関する協定の規定に従つて実施されるものとする。

3　両政府は、基本契約に基づく取引を両国間の貿易に対する拡大的な要因とみなす。

　本官は、以上を申しすすめるに際し、ここに閣下に向かって敬意を表します。

　千九百七十二年二月二十三日に東京で

　ソヴィエト社会主義共和国連邦
外国貿易大臣代理　イ・エフ・セミチャストノフ

　外務事務次官　森　治樹閣下