航空業務に関する日本国政府とフランス共和国政府との間の協定の附表の修正に関する交換公文

(日本側書簡)　

　書簡をもつて啓上いたします。本大臣は、千九百五十六年一月十七日に署名された航空業務に関する日本国とフランスとの間の協定(附表は、千九百五十九年十二月二十一日及び千九百六十一年五月十六日に修正された。)第十一条及び第十三条の規定に従つて千九百六十七年八月十四日から二十二日まで東京において行なわれた協議に言及し、この書簡に同封されている修正された附表が前記の協定の附表に代わるべきことを、日本国政府の名において、提案する光栄を有します。

　本大臣は、前記の提案がフランス政府の同意を得るならば、この書簡及びその提案の受諾を確認する旨の閣下の返簡が、前記の協定第十三条の規定に従い附表について行なわれた修正に関する両国政府間の合意を構成するものとみなされることを提案する光栄を有します。この合意は、閣下の返簡の日付の日から効力を生ずるものといたします。

　本大臣は、以上を申し進めるに際し、ここに重ねて閣下に向かつて敬意を表します。

　昭和四十三年三月二十九日に東京で

　日本国外務大臣　三木武夫

　日本国駐在

　フランス特命全権大使　ルイ・ド・ギランゴー閣下

附表　

　日本国の航空企業が運営することができる路線

1　東京－大阪－福岡－沖繩－中国本土内の地点(注(1))及び(又は)台湾における地点－香港又はマニラーサイゴン、ハノイ又はハイフォン－カンボディア内の地点－バンコック－ラングーン－コロンボ－インド及びパキスタン内の地点－中東内の地点－近東内の一地点又はカイロ－アテネ、ローマ、ジュネーヴ、チューリッヒ、ドイツ連邦共和国内の一地点(注(2))－パリ－ロンドン－プレストウィック

2　日本国内の地点－アリューシャン諸島内の一地点－アラスカ内の一地点－カナダ内の一地点－グリーンランド内の一地点－アイスランド内の一地点－スカンディナヴィア内の一地点(注(3))－ドイツ連邦共和国内の地点－アムステルダム－ロンドン－パリ－ニース

3　日本国内の地点－アメリカ合衆国及び(又は)カナダ内の地点－マドリッド(注(4))－ロンドン－パリ－ニース並びに以遠日本国の路線1及び(又は)2に掲げる地点へ

注(1)　地点は、今後の合意により定めるものとする。

注(2)　選択により二地点のみを使用することができる。

注(3)　スカンディナヴィアは、デンマーク、ノールウェー及びスウェーデンを含む。

注(4)　千九百七十一年一月一日から使用することができる。

　(路線上の一又は二以上の地点は、指定航空企業の選択により使用しないことができ、「－」と「－」との間に記載されている地点が「及び(又は)」又は「及び」で接続されている場合には、これらの地点の間の業務は、これらの地点が記載されている順序によらないで行なうことができる。)

　フランスの航空企業が運営することができる路線

1　フランス、アルジェリア及び(又は)テュニジア内の地点－ドイツ、スイス、イタリア、ギリシャ、トルコ内の地点(注(1))－カイロ又は近東内の一地点－中東内の地点－フランス領ソマリランド－パキスタン及びインド内の地点－コロンボ－ラングーン－バンコック－カンボディア内の地点－サイゴン、ハノイ又はハイフォン－香港又はマニラ－中国本土内の地点(注(2))及び(又は)台湾における地点－沖繩－大阪(注(3))－東京

2　フランス領土内の地点－ドイツ連邦共和国内の地点－アイスランド内の一地点－グリーンランド内の一地点－カナダ内の一地点－アラスカ内の一地点－アリューシャン諸島内の一地点－東京－大阪(注(3))

3　フランス内の地点－カナダ及び(又は)アメリカ合衆国内の地点－東京並びに以遠フランスの路線1及び(又は)2に掲げる地点へ

注(1)　選択により二地点のみを使用することができる。

注(2)　地点は、今後の合意により定めるものとする。

注(3)　千九百七十年一月一日から使用することができる。

　(路線上の一又は二以上の地点は、指定航空企業の選択により使用しないことができ、「－」と「－」との間に記載されている地点が「及び(又は)」又は「及び」で接続されている場合には、これらの地点の間の業務は、これらの地点が記載されている順序によらないで行なうことができる。)

(フランス側書簡)　

　書簡をもつて啓上いたします。本使は、閣下が本使に次のとおり通報された本日付けの書簡を受領したことを確認する光栄を有します。

(日本側書簡)　

　本使は、フランス政府が日本国政府の前記の提案を受諾したことを閣下に通報するとともに、この交換公文の日付の日から閣下の書簡及びこの返簡が附表について行なわれた修正に関する両国政府間の合意を構成するものとみなされることを確認する光栄を有します。

　本使は、以上を申し進めるに際し、ここに重ねて閣下に向かつて敬意を表します。

　千九百六十八年三月二十九日に東京で

　ルイ・ド・ギランゴー

　日本国外務大臣

　三木武夫閣下