日本国政府とフランス政府との間の原子力平和利用のための協力に関する交換公文
日本国政府とフランス政府との間の原子力平和利用のための協力に関する交換公文
日本側書簡
 書簡をもつて啓上いたします。原子力平和利用の分野における日本国とフランスとの間の協力は、この数年来発展を続けて来ましたが、日本国政府の代表者とフランス原子力庁の代表者との間で行なわれた協議により、核の分野において、両国間に結ばれたきずなを今後さらに緊密なものとし、また、両国の相互協力の範囲を確定することが可能となりました。
 本使は、本国政府の訓令に従い、日本国及びフランスの当局の間並びに両国の企業及び研究所の間に設定されるべき原子力協力の範囲を確定することをフランス政府に対しここに提案する光栄を有します。
 前記の目的のため、双方の当事者は、次の分野における原子力協力を現行法令の範囲内で増進するため努力することといたします。
 科学及び技術上の情報の交換
 専門家の交換
 研究者及び技術者の養成
 原子力平和利用の促進に資するその他の計画
 前記の協力の態様は、各計画についで、必要があるときは両国政府の承認を条件として、一方の当事者としての日本国の当局、企業又は研究所と他方の当事者としてのフランスの原子力庁、企業又は研究所との間の個別取極の主題となります。
 閣下が前記の提案に対するフランス政府の同意を確認されれば幸いであります。
 本使は、以上を申し進めるに際し、ここに閣下に向かつて敬意を表します。
 千九百六十五年七月二十三日にパリで
 日本国特命全権大使 萩原徹
 フランス外務省
 政務局長 シャルル・リュセ閣下
フランス側書簡
 書簡をもつて啓上いたします。本長官は、本日付けの閣下の次の書簡を受領したことを確認する光栄を有します。
(日本側書簡) 
 本長官は、閣下の書簡に述べられた提案に対する本国政府の同意を確認する光栄を有します。
 本長官は、以上を申し進めるに際し、ここに閣下に向かつて敬意を表します。
 千九百六十五年七月二十三日にパリで
 ツャルル・リュセ
 日本国特命全権大使 萩原徹閣下